練習の成果をどうぞ さて、練習を重ねだいぶよどみなく会話のようにセリフが進行するようになってきた。それでは、練習の成果です。 読み終わったあと、私たちの口からどちらともなく「おお〜〜」という感嘆が上がった。随分進歩した気がしたのだ。 聞き所は、やはり最後の「ちょっと懐かしい入場券」のあたりでしょうか。元の会話で二人の発言がまるでかぶってしまっている様子を豪快に表現してみました。 それにしても、たのしいけれど妙だ。演じたあとは、普通に喋る全ての言葉がセリフみたいに思えた。相づちひとつも意識して逆に芝居がかってしまってちょっと恥ずかしかった。うおおおおーー、現実が芝居に飲まれる! 役を変えてみよう なんだか怖くなってきたので、これまで乙幡さんと古賀で本人を担当していた役を取り替えてみることに。 人は自分の言ったことばでなくてもトレースすることは可能なのだろうか。 乙幡さんは古賀役を、古賀は乙幡さんの役を担当する。自分の話す言葉よりも人の話す言葉の方がよっぽど意識的によく聞いているはずで、もしかすると案外上手くいくかもしれない。 乙幡「つまり、古賀さんのモノマネをやればいいわけですよね」 あ、そうか。そうゆうことですね! 完全に乙幡さんペースに飲まれてしまっている古賀に注目いただけると幸いです。全体的にハイテンションムードにだ。 古賀「あのう」 乙幡「はい」 古賀「私、いつもそんな「美味しんぼ」の富井副部長みたいな感じなんでしょうか……」 おそるおそるそう訊ねてしまうほど、乙幡さんは高音で古賀を再現している。 乙幡さんによると、基本的な私たち二人の会話というのは、“古賀がハイテンションでぐいぐい押し進め、乙幡さんが潜るように下腹部から出す低音で賛同する”という構造になっているという。はっ! 言われてみれば確かにそうかもしれませんね……! 乙幡「古賀さんが高速だとしたら、私は一般道っていう感じでしょうか」 とも。なんだろうその比喩はと首を傾げつつも、日常会話を脚本化することで、身近な人との会話の関係性がおぼろげに見えてくることは分かった。
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漫才の練習ではないです | ある程度コピーができてくると、今度は全く関係のない人にもこの会話をコピーしてもらいたくなってきた。 だれか、乙幡さんと私の会話を演じてくれる方はいないだろうか。 |