掘って埋めて埋めて掘って

他のバーベキューグループと明らかに異質な行動を始める我々。

穴を掘り→焼けた石をトングでつかんで→食い物をその上に並べ→上から土でフタ。

だんだん自分が野生に帰っていくような気がする。食べ物を最小限の文明の利器で扱う、一種の快感だ。プリミティブな衝動がこみあげてくる。ウホウホと踊っておけば楽しかったかもしれない。

「食べ物を埋めた穴」が数個出来上がった。こうなってみると、かえってなんだかすごく贅沢なことをしている気分だ。「これで数日は食いっぱぐれないぞ」という、リスやモズに似た心の余裕を感じる（モズは獲物を木に刺したまま忘れることが多いらしいが）。

ニューギニアでも、祭りの日に供される料理だというから、この 「フタをして しばらく待ったら ごちそうよ」という感覚は、万国共通でウキウキな感じなのだろう。

さて、しばらく待つことになる。料理番組で言えば「30分くらいここで放置します。途中で掘り返さないようにします。では30分前に埋めたものをお出しします」ってところ。お出しするのは次ページで！