私事で恐縮ですが、歯医者にかよっているわけです。
施術の合間に、周りにちらばる機器類をついつい覗き込んでしまう。これは何だ、何に使うんだ、さっき私の口に突っ込んだのはどれなんだ!
おかまいなく先生は施術を続けるが、たまに進行状況を模型で説明してくれる。その模型がまた、いい。
説明が終わるとさっと引っ込められてしまい、「あ、もっと眺めさせてください」と頼むわけにもいかないので、自分で作ってみました。
(乙幡 啓子)
お道具拝見
「模式図って、いいよね」と表明するためには、事前の準備が重要だ。有言実行である。
主に発泡スチロールを扱うため、今回は万全の体制で臨もう。発泡スチロール(長いので以下「泡スチ(あわすち)」と略す)を切るときのあのまとわりつくクズクズがいやなので、とうとうあの装備に予算を投入だ。
ハッコーのスチロールカッター、3000円ちょい・・・。
これで、学園祭の装飾やPOP製作、教材作りなどに活躍できるぞ!そう考えれば先行投資だ、安いもんだ!今後そんな機会が人生にやってくれば、の話だが。
文字が泡スチで表現できる、夢のような機械。
ドライヤーのように、ターボがついてる。 80度も熱い。
女性の買い物の言い訳として、「一生もの」が多用されるという。「このバッグ、20万するけど一生モノだから」「このジーンズ3万するけど、はけばはくほど味が出るから」など。でも決まっている、彼女は絶対翌年も同じように買い物をするのだ!
でもこのカッターは文字通り一生モノという気がする。来年はたぶん買わないし。子供に代々伝えられるし。嫁入り道具にするのだ。
ビーンと張った細い針金が熱せられカッターになるとは。
ボタンを押している間だけ熱が通る。すると嘘みたいにカッターがめり込んでいく。快感!
離すと溶けた泡スチが糸状に。
発生する気体も吸ったらやばいはず(実際煙が出るしヘンな匂い)。換気しながら作業しましょう。
お察しのとおり、本来の意図を忘れてすっかり「スチロールカッター」に夢中だ。切る感覚がすこぶるいい。ズブズブ入っていく快感。ずっとずっと切っていたい。
ダメですか。じゃあ、そろそろ模式図を作っていくとするかな。