でかい字が書きたい。 漠然とそう思ったのです。 本当は廃車のバスを一台用意して、全面ペインティングとかしたかったのですが、そんな予算はないので、海に行くことにしました。
砂に書くよ、ラブレターを。
(text by 大塚 幸代)
湘南新宿ラインで、都内から鎌倉にやってきました。
いえーい、海!(撮影係は同行してくれたライター・タカセさん/ちなみに同日、タカセさんのとんかつソースの試食もしました)
さっそく、そこらへんに落ちてる棒をゲット。
書きはじまめす。
ぐぐぐぐ………、思ったよりも力が要ります。
とりあえず50音は全部書こうかと……。
通りすがりのコドモ(推定6歳)が声をかけてきました。
「何書いてるのー?」 「ん? あのねえ、あいうえお、50こぜんぶ、書いてるのー」 「あいうえおかー」 「そう、あいうえおー」
……母親と思われる人が、おもいっきり手を引いて去って行きました。
サーファーもごろごろいましたが、誰一人として声をかけてきません。
カラスだけが興味深げに見学していました。「なにしてるのカー?」
「大塚さん……」 「ん?」 「字、間違ってるよ……」 「……え?」 「ここ、突き抜けないんじゃない?」
……平仮名を間違えてしまいました。 おそるべし、でかい文字。
3月だというのに寒い寒い日で、風もつよくて、雪まで降ってきやがりました。
コートに雪が……。
手がみるみる真っ赤に。
寒すぎるので、とりあえずコンビニで買っておいたカップ酒を摂取。「ロシア人がウォッカ飲む理由が分かるわあ〜」
さて、でかいメッセージは書けたのか!?