分からないながらも進めてしまおう
とりあえず用意した主要な材料は、以下の6種類。 ・トマト ・タマネギ ・ニンジン ・セロリ ・リンゴ ・プルーン
すり下ろせる物はすり下ろして、トマトとプルーンは細かく切った。ニンニクやショウガはチューブタイプのものを後から入れることにしよう。手抜きできるところは手抜きするに限る。
20分ほどクツクツ煮てから、家にあるだけの香辛料を10種類(カレーに使うようなものは除く)を入れたのだが、ここで様子が激変。
それまでの「野菜が煮えてるなぁ」という匂いから、ハッキリとソースの匂いに変わった。
おおお。これソースです。ソースの匂いです。ものすごくスパイシーな香りがします。
さらに塩、醤油、酢、砂糖を投入。コクが出るかと、昆布&かつおぶしも追加投入。赤ワインも突っ込んだ。もう何でもアリだ。
味見をして、醤油や砂糖を少し追加した。 このソース、味に奥行きがあるというか、とってもまろやかでおいしい。うん、これは、とんかつ屋のソースと同系列の甘みだ。早くとんかつにかけたい。肉との相性をみてみたい。
これはソースじゃない
とんかつチェーン店「さぼてん」で買ってきたロースカツを温め、皿に盛った。もちろんキャベツも山盛りだ。
ほぼゼロからのスタートだったが、なんとかここまで来た。思わず期待に胸が高まる。
味見した時点では「おいしい」と思えたソースだが、本来ソースは単体で味わうものではない。肉や魚と一緒に口に入れた時点で「おいしい」と思えなければ、ソースとしては失格だ。評価を下すのは、とんかつを食べてからにしよう。
そうは言っても、保存料も合成着色料も入っていない自作のソースだもの、マズかろうはずがない、とさっそく肉にかけてみたのですが…
衣がソースをどんどん吸収してしまう。明らかにとろみが足りない。そして、衣とソースがほぼ同じ色のため、まるでソースをかけていないかのように見える。ソースが保護色ってどういうことだ。
まぁ見た目はともかく、肝心なのは味ですよ、味。
…ひとくち食べて、なんだこりゃ、と思った。これはもはや、とんかつではない。「揚げ豚の野菜果物スパイシー煮込み汁がけ」だ。心底ガッカリだ。期待外れだ。何様のつもりだ。
期待していただけに腹が立つ。もちろんこのままでは終われない。新たな構想を練り、ソース作り再スタート。いざ、リベンジだ。