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特集


ひらめきの月曜日
 
夢のとんかつソースに挑む

分からないながらも進めてしまおう

とりあえず用意した主要な材料は、以下の6種類。
・トマト
・タマネギ
・ニンジン
・セロリ
・リンゴ
・プルーン


これだけあれば間違いないだろう
すりおろしながら思ったことは「野菜って繊維だらけだな」でした

すり下ろせる物はすり下ろして、トマトとプルーンは細かく切った。ニンニクやショウガはチューブタイプのものを後から入れることにしよう。手抜きできるところは手抜きするに限る。


水200ccと一緒に火にかけます
アクだかアワだか分からないものが大量に浮上

つい「魔女」とか「調合」か「地獄釜」という言葉を連想してしまう鍋の中

20分ほどクツクツ煮てから、家にあるだけの香辛料を10種類(カレーに使うようなものは除く)を入れたのだが、ここで様子が激変。

それまでの「野菜が煮えてるなぁ」という匂いから、ハッキリとソースの匂いに変わった。

おおお。これソースです。ソースの匂いです。ものすごくスパイシーな香りがします。

さらに塩、醤油、酢、砂糖を投入。コクが出るかと、昆布&かつおぶしも追加投入。赤ワインも突っ込んだ。もう何でもアリだ。

さらに30分ほど煮込んだのち、ガーゼで漉す
漉すというか、絞るのですが
なんにせよ熱い
再び鍋へ戻して、味の調整&とろみ付け

味見をして、醤油や砂糖を少し追加した。
このソース、味に奥行きがあるというか、とってもまろやかでおいしい。うん、これは、とんかつ屋のソースと同系列の甘みだ。早くとんかつにかけたい。肉との相性をみてみたい。


ちょっと色は薄いものの、一応とんかつソースの完成です

これはソースじゃない

とんかつチェーン店「さぼてん」で買ってきたロースカツを温め、皿に盛った。もちろんキャベツも山盛りだ。


意味もなく大きな写真(サービスショットのつもりです)

ソースって、こんなにあっけなく出来るものなのか

ほぼゼロからのスタートだったが、なんとかここまで来た。思わず期待に胸が高まる。

味見した時点では「おいしい」と思えたソースだが、本来ソースは単体で味わうものではない。肉や魚と一緒に口に入れた時点で「おいしい」と思えなければ、ソースとしては失格だ。評価を下すのは、とんかつを食べてからにしよう。

そうは言っても、保存料も合成着色料も入っていない自作のソースだもの、マズかろうはずがない、とさっそく肉にかけてみたのですが…


ん?
あれ?

衣がソースをどんどん吸収してしまう。明らかにとろみが足りない。そして、衣とソースがほぼ同じ色のため、まるでソースをかけていないかのように見える。ソースが保護色ってどういうことだ。

まぁ見た目はともかく、肝心なのは味ですよ、味。

…ひとくち食べて、なんだこりゃ、と思った。これはもはや、とんかつではない。「揚げ豚の野菜果物スパイシー煮込み汁がけ」だ。心底ガッカリだ。期待外れだ。何様のつもりだ。

期待していただけに腹が立つ。もちろんこのままでは終われない。新たな構想を練り、ソース作り再スタート。いざ、リベンジだ。


 

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