以上が、今回の顛末である。イスラムタウンなんてものは、結局存在することはなかった。でも、そのかわり、遠い異国の地からやってきた人たちの、慎ましく幸せな家庭とその生活があった。そういう生活は、恐らく日本中、いや世界中のどこででも、繰り広げられているのだろう。
そして、もしかしたら、ペルーからきたということは、本当はどうでもいいことなのかもしれないとも思う。僕やあなたとなんら変わることなく、笑ったり悩んだりしながら毎日を過ごしていて、いつでも同じ太陽をみているのだから。
それでもやはり不思議なのは、お互い英語が不得手で共通の言葉があまりにも少ないというのに、一生懸命に喋ればジョークさえ飛ばせるという事実だ。
英会話喫茶のときにも書いたが、やはりコミュニケーションには相手になにかを伝えようとする情熱が重要で、それは仮に日本人同士でも同じ事なのかもしれないと思った。
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思い出の一枚です。
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取材後も、ホアンとはメールで何度かやりとりをしている。3月には、僕の住んでいる街に遊びにくるそうだ。
それが、今からとても楽しみである。 |