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特集


チャレンジの日曜日
 
まぼろしのイスラムタウンへ
伊勢崎の街並みを見下ろす。

群馬県伊勢崎市に、日本で随一のイスラムタウンがあるらしい。そんな噂を知人から聞いた。

イスラムタウン!? それはいったいどのようなところなのだろう。筆者の脆弱な想像力では、思いもつかない。

想像できなければ、行って確かめてみよう。日本にあって日本じゃないような、そんな「近くて遠い場所」への予感を秘めつつ、 電車に乗り込んだ。

それから約3時間ほど電車に揺られ、終点の伊勢崎駅へ到着。さあ、ここにはなにがあるんだろう?

(text by 宮崎晋平



というわけで伊勢崎に着いた訳だが、筆者が持ち合わせているこの街に関する情報といえば冒頭の噂しかなく、地図すら持ってないという有様だ。

とりあえず駅前にある交番で、件の噂について尋ねてみることにした。お巡りさんによれば、モスクはあるがイスラム系の人たちが密集して住んでいたりするという訳ではなく、外国人向けのお店が点在している程度だという。

冒頭のわずか7行でイスラムタウンが存在しないことが判明してしまった。「企画倒れ」という文字が、頭の中にショッキングピンクのネオンサインとしてビジュアル化される勢いだが、3時間かけてここまでやってきたのだ。ここでむざむざと帰る訳にはいかない。

とりあえず、お巡りさんに教えてもらったモスクへと足を向けてみることにした。

モスクの看板。電話番号も書いてあったが、念のため加工処理させていただいた。

モスクの全景。近くの工場の人の話によれば、近々立て直す予定であるという。


歩いて10分ほどでモスクに辿り着いた。モスクといってもプレハブ造りの簡素な建物だ。平日に行ったためか人の気配は全くなく、事務所と思われる建物の中も、もぬ けの殻であった。
一応事務所のドアに書いてあった携帯の番号に電話をしてみるが、何度かけても繋がることはなかった。

なぜか非常に人なつっこい野良猫が一匹いて、しばらく筆者の後をつけてきていたが、気がつけば猫もいなくなってしまった。

筆者の姿を認めるなり近寄ってきて、暫くのあいだ、足のあいだをくるくると回っていた。

さて、これからどうしようか……。とりあえず、外国人向けのお店を探してみよう。そうすれば、なにか面 白いものがあるかもしれない。そんなことを考えながら、伊勢崎の街を歩いていく。するとわずか10分程歩いたところで、外国人向けの雑貨店をみつけることができた。それでは早速中に入ってみることにしよう。

一件目。看板がボロボロである。

中に入ると、人の良さそうな外国人の男性が店番をしている。日本語も英語もあまり分からないらしいが、どうやらこのお店はペルー人向けのお店であるようだった(店番の男性もペルー人らしい)。

店内には、みたこともない種類の飲み物や缶詰、そして恐らくレンタルしてるであろうビデオテープなどが陳列されている。

とりあえずレジのところにあった美味しそうな食べ物と、ペルーでは人気のあるというインカコーラというものを購入し、店を後にした。

みたことのないビールや、すごい色のジュースも売っていた。

ビデオはパッケージもないため、いったいどんな内容なのか想像もつかない。

向こうの食材に混ざって、なぜか片栗粉も陳列されていた。

なんだかよくわからないまま、美味しそうなので購入。


道ばたに座り、早速インカコーラとよく分からない食べ物を食べてみることにした。 まずはインカコーラを飲んでみる。ゴクリ。なんだか懐かしい味わいが、口の中に広がっていく。この味ってなんだっけ? と思案するまでもなく、 チェリオがとてもよく似た味わいであることを思い出した。

続いて、よく分からない食べ物を恐る恐る口に運んでみる。モグモグ。 こ、これは……、ほんのりと甘いパイ生地にハムとチーズがはさまっていてかなり美味しい!! あまりにも美味しいので、ムシャムシャと、ものの2分で平らげてしまった。

これがインカコーラ。チェリオにとてもよく似た味でした。

すげえウマイ!! コンビニで売れば確実に売れるね。


 

さて、それでは散策を続けることにしよう。テクテクと歩いていると、今度はすぐにそれらしいお店を発見することができた。

二件目。真っ赤な外観が目立っていた。


ショーウィンドウには異様に派手な洋服が飾られていて、入るのに少し躊躇いを覚えたが意を決して入店。すると、今度のお店の店員は日本人の男性だった。

なんでもこのお店の主な客層は、伊勢崎に数多くあるフィリピン・パブで働く女性だという。そのため、フィリピン製の製品(主に食べ物)の他に、アメリカ製の(ショーウィンドウに飾られているような)派手な洋服も置いてあるのだという。

また、フィリピン・ポップスのCDRが1枚300円で売っていたため、数あるCDRの中から「SEXBOMB GIRLS」という明らかにダメそうなものを買ってみることにした(帰ってから聴いてみると、モーニング娘。とDEVOを足して添加物を加えたような音楽で、ちょっとおもしろかった)。

そして、散策はまだまだ続く。



 

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