デイリーポータルZロゴ
このサイトについて

特集


はっけんの水曜日
 
お灸でよみがえる

最近疲れやすい。一週間の始まりはかなりハイテンションなのだが、週の半ばあたりにはすでに息切れしている。なんだこれ、としか。疲れの他にも気になる症状がいくつもある。例えば

・目が疲れる
・腰も痛い
・とにかく肩こりがひどい
・そして頭痛と胃痛

だめっぽい。要するに体のいたるところが痛むのだ。こういう症状ってどうしたらいいんだろう。いろいろと策を考えてはみたものの、思いついたのが

お灸

と、かなりおちついた方向だった。だけどここはひとつ開き直ってポジティブにお灸をすえてみることにしました。

安藤 昌教

おしらせ

本記事中で行っている灸の方法、もぐささ作成の方法は専門家の指導のもとに行われたものではなく、それによって得られる効果も専門家が行った場合の効果と異なります。
関係者の皆様にご迷惑をおかけしたことをお詫びして訂正いたします。

ヤングに人気のお灸です。

実は若者にうけている(らしい)

実は以前からお灸には興味があった。もりっと盛ったモグサの先に火をつけて、じりじりと熱に耐えるあれだ。遠巻きに興味はあったのだが、なんというか先行するイメージがお父さん、というかおじいさんという感じで敬遠していた。

ところがそういうネガティブな先入観を持って薬局のお灸コーナーを覗くと、そのカジュアルさに驚かされることになる。パッケージにはpopular among young people(若者の間で人気です)と書かれている。ほんとかよ。


市販お灸はその成分によってソフトからハードまで5段階に分けられていた。最初はソフトなところからとも思ったが、ここはやっぱりマックスパワーのにんにくを試してみたくなるのが人の常。ということでいきなりにんにく灸を使うことにした。


最強のにんにく灸を購入。
打ち上げ花火の小さい版みたいなのがうじゃうじゃ入っています。

いざ着火。

にんにく灸というのは、モグサの中ににんにく成分が練りこまれていて、熱と共にその成分がじりじりと体内に注ぎ込まれる仕組みらしい。それは効くに違いない。

はやる気持ちを抑えつつさっそく使ってみることにする。お灸は円柱形のもぐさ先端部に着火し、台座に付いた粘着テープをはがしてツボに貼り付けるようになっている。すごくお手軽だ。


あわわわわわ。

早速試してみます

まず試したツボは崑崙(こんろん)と呼ばれるポイント。外くるぶしの後ろのあたりにあるツボで、腰の痛みに効果があるとのこと。

お灸の先に火をつけて、ツボに乗せてみる。

しゅー、もくもく・・・

鈍い温かさを感じるがそれほど強烈でもない。あの脂汗をかきながらじりじり耐えるイメージとは程遠い感じだ。さすがヤング向け。やわな現代人にはこのくらいがちょうどいいのかもしれない。


と余裕かましていたところにいきなり体験したことのないような熱さがやってきた。どうやったら読者に伝わるのかわからないが、言葉で書くと「きゅーっ!」という感じだ。そうか、だから灸というのかもしれない。なんて考えてる余裕もなく鋭い熱さに身悶える。

 

しかし鋭い痛みを伴う熱さはほんの一瞬で、それが冷めていく過程が実に気持ちいい。体から魔物が去っていくような感じだ。まさにあのピークの熱さを乗り越えた者だけが味わうことの出来る本物の快感。

お灸が完全に消化し灰になった後も、ツボの周辺がほんのり温かい状態がしばらく続いた。血行がよくなっている証拠なのだろうか。気分の問題かもしれないが、腰の痛みに効くツボというだけあってなんとなく腰の痛みも和らいだような気もする。というかあまりの熱さに腰をひねりながらもだえたのでそれがストレッチになったのかもしれない。

それではお灸の効果は本物なのか、興味があったので自分の体で調べてみることにした。



 

▲トップに戻る 特集記事いちらんへ
 
 



個人情報保護ポリシー
© DailyPortalZ Inc. All Rights Reserved.