「いやぁ、ド無視ですね。」

「あんたのゆうことなんか聞かないわよ」

「え〜そんな〜スリッパ取って来てよ〜」

「だってあんた別に今スリッパ必要としてないでしょ！」

「いやいや僕は今、すこぶるスリッパで歩き回りたいんです、家の中を」

「ウソおっしゃい！」


と、しっかり逆鱗に触れたところで
では続いては負け犬のこの住居に
ついて検証していきたいと思います。

「負け犬」っていうのは
部屋がコギレイらしいです。
独り身なうえに部屋まで片付けられてなかったら最悪
という自覚から
部屋はキレイにしておく傾向があるようです。　


ではうちの犬の場合はどうなのでしょうか。
ではここで
うちの犬がいつも住む犬小屋を
紹介してしまいたいと思います。

こちらです。

で、
部屋はこんな感じです。

そうです。

うち自体が犬小屋です。


先ほどのもちょっと述べましたが、
ヨシダ家は家族全員
犬バカ過保護なので、
うちの犬
普段うちの家の中で優雅に暮らしているため
むしろ家自体がモモの犬小屋
と言っても
過言ではなくなってしまっているのです。

よって犬のために
家族員が部屋を定期的にキレイにしているため
それなりに部屋はキレイになっているので
その点では負け決定です。

「いい家に住んでるんですね」

「あたりまえよ、セレブなお嬢様ですもの。優雅で当然よ」

「でもなんだかんだ言っても貴方たちって、デフォルトでは全裸ですよね」

「しょうがないでしょ犬なんだから！」


と、しっかり逆鱗に触れたところで
では続いては負け犬のこの服装に
ついて検証していきたいと思います。

「負け犬」かどうかは
左手の薬指に指輪があるかどうかで見分けがつくのですが、
その他にも、
隙のない小奇麗なファッションをしているかどうかで
すぐ負け犬と判断できるようです。


では
うちのはどうなのでしょうか。

まずは
左手をチェックしてみましたら
とりあえず指輪はありませんでした。
あるのは
肉球だけでした。


ではさっそく
本格的に
うちの犬が持ってる服の
ファッションチェックを
していきたいと思います。

お、ジャンパーです。
なんかいぶし銀な着こなしです。

お、カラフルジャンパーです。

ていうかこれ
さっきのやつのリバーシブルです。

そして
冠婚葬祭のときは
いつもこの服装です。



人間に着せられてる感バリバリですが、
バッチリ小奇麗ですね。

よって
負け決定です。

「いろいろ服持っているんですね」

「いいでしょう。似合うでしょ。うふふ」

「でもいかにも着せられてるって感じが、純粋にバカっぽくていいですよね」

「あ、また失言ね」


と、しっかり逆鱗に触れたところで
では続いては負け犬のこの純粋さに
ついて検証していきたいと思います。

「負け犬」っていうのは
自分にとっての本当に理想の恋人を
純粋に求め続けてしまったり、
妙に純粋なところがあるようです。

ではうちの犬の純粋っぷりは
どうなのでしょうか。

それを調べる事例として、
犬には「待て」という命令文が
けっこう通じるものですが、
その点からこの純粋さを検証してみることにしましょう。


そこでまず
犬の頭にドッグフードを乗せてみます。
そしてその状態で
「待て」と命じて、
いつまでそのドッグフードを落とさずに
「待て」し続けることができるのか

（人間が「よし！」と言って「待て」を解除すると
　自分で首を動かしてドッグフードを頭から落として
　ほうびにそのドッグフードを食べられるというシステムです。）

そのドッグフードへの思いから
いつまで「待て」し続けることができるのか
という点から
その純粋さを試してみたいと思います。


ではさっそく
ドッグフードを犬の頭に乗せて…・


「モモ、『待て』よ！」

お、
とりあえず
じっと待ち始めました。

では僕はその間
席をはずして
小一時間ほど
ちんたら室内で油を売るとしまして、



で、
５分後、
部屋に戻ってきて

再び犬を
見てみましたら…

まだ待ってました。


頭上のドッグフードを一生懸命思い続ける
ドッグフードへのこの純粋な思い、

このコかなり
ピュアです。

よって
負け決定です。
お疲れ様でした。