エミューにまみれることもある
27羽のエミューが餌をねだりにやってくる、とパンフレットにあったので、エミュー牧場にもこわごわ行ってみることにした。
エミューは、近くでみると怖かった。でも非常におとなしい。が、ひとたび餌を持って入ると・・・
藁葺き屋根みたいな奴がたくさん寄ってくる。人を襲うようなことはまったくないが、集団はとにかく怖い。焦る。日本でのヨン様も、あのときは心底怖かったと思う。
最後の最後にペンギン爆弾で撃沈
エミューを統率し終わり戻ってくると、室内のあらぬところにペンギンを見かけた。本来は外の池にいるはずなのだが。職員のお姉さんが来て、抱えて外に出す。あ、やっぱりここにいちゃ駄目なんすね。
聞けば、どうも暖かい室内が好きなようで、ちょっと目を離すととっとと入っていってしまうそうだ。
受付のところまで戻り、そろそろ帰るかと準備をしていると、なにやら異形の影が廊下をうろうろしている。
ペンギンだ。
この2羽は本当に兄弟だそうで、5番目と6番目にかえった卵だったそうだ。この親和性は、そういうところから来ているんだろうか。
そして、もっとよく見ると、受付の事務スペースの下にも何かいる。
これが、1番目にかえった長男(長女?)のペンギンだそうだ。生まれたときから園内でこうして放し飼いなので、人間社会にとてもなじんでいるらしい。自分を人間だと思っているに違いない。「今日は団体が多いねー」と受付にはっぱをかけに来たのだろう。
帰り道、ほぼ無言だった。何かを放出しきった感覚。ただの叫びすぎかもしれないが、欲望をすべてかなえた後の脱力感が残った。欲だのなんだのと、お恥ずかしい限りだが仕方がない。
罪だ。この園は罪だ。こんな場所があるものか。
一見のどかな田園地帯のど真ん中に、このような興奮のルツボ、阿鼻叫喚の施設があるとは。またストレスでもたまったら絶対来ようと思う。
取り上げられませんでしたが、他にもこんなところが。本当にまた行こう。