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特集


フェティッシュの火曜日
 
トリまみれになる

エミューにまみれることもある

27羽のエミューが餌をねだりにやってくる、とパンフレットにあったので、エミュー牧場にもこわごわ行ってみることにした。


大きめの餌。噛んだらカモのよりもっと草っぽかった。
大きめの餌。噛んだらカモのよりもっと草っぽかった。

エミュー。じいさんっぽい。

エミューは、近くでみると怖かった。でも非常におとなしい。が、ひとたび餌を持って入ると・・・


「わしにくれ」「わしにもくれ」「わしもわしも」

「えさがきた」「えさがきたね」「えさだね」

「まだあればくれ」「あればでいいからくれ」「ないのか」

「ないのか」「ないな」「あるかもしれん」「ないな」

藁葺き屋根みたいな奴がたくさん寄ってくる。人を襲うようなことはまったくないが、集団はとにかく怖い。焦る。日本でのヨン様も、あのときは心底怖かったと思う。


恐竜みたいな足だし。

 

最後の最後にペンギン爆弾で撃沈

エミューを統率し終わり戻ってくると、室内のあらぬところにペンギンを見かけた。本来は外の池にいるはずなのだが。職員のお姉さんが来て、抱えて外に出す。あ、やっぱりここにいちゃ駄目なんすね。


ひとり紛れ込んだ。何かお探しのご様子。
あえなく捕獲。戻されます。

聞けば、どうも暖かい室内が好きなようで、ちょっと目を離すととっとと入っていってしまうそうだ。


「だめでしょ!」と言ってる間にも入っていこうとする。
で、戻される。以下繰り返し。

受付のところまで戻り、そろそろ帰るかと準備をしていると、なにやら異形の影が廊下をうろうろしている。

ペンギンだ。


受付ブース内に侵入。
訓告を受け退去命令を出されるも、見上げているだけ。
再度訓告中。強制退去。
再度の入国を申請中。
「どうするマリオ」「どうするルイージ」
「どうするかね」「入りたいね」
「開いた」「入るか」 「入ろう」
「入れた」「やった」

この2羽は本当に兄弟だそうで、5番目と6番目にかえった卵だったそうだ。この親和性は、そういうところから来ているんだろうか。

そして、もっとよく見ると、受付の事務スペースの下にも何かいる。

ペンギンだ。


「・・・。」 ふつうに仕事しているお姉さんの足元で・・・
ぬくぬくあったまっている。

これが、1番目にかえった長男(長女?)のペンギンだそうだ。生まれたときから園内でこうして放し飼いなので、人間社会にとてもなじんでいるらしい。自分を人間だと思っているに違いない。「今日は団体が多いねー」と受付にはっぱをかけに来たのだろう。


ペンギン オンザ受付カウンター。

帰り道、ほぼ無言だった。何かを放出しきった感覚。ただの叫びすぎかもしれないが、欲望をすべてかなえた後の脱力感が残った。欲だのなんだのと、お恥ずかしい限りだが仕方がない。

罪だ。この園は罪だ。こんな場所があるものか。

一見のどかな田園地帯のど真ん中に、このような興奮のルツボ、阿鼻叫喚の施設があるとは。またストレスでもたまったら絶対来ようと思う。

掛川花鳥園
静岡県掛川市南西郷1517

取り上げられませんでしたが、他にもこんなところが。本当にまた行こう。


人まねをする前に必ずすごい顔をするヨウム。
ブーツの足を噛むクロトキ。
うまいそば。
うまいフクロウ地ビール(掛川のではない)・おつまみ付き。
馴れるハクチョウ。
見上げるカモ。


 

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