不思議なハトスポット。それは、ハトがいないハトスポットだ。写真１、池袋西口公園。ハトはゼロのようかに見える。が、掃除のおじさんに聞いてみると、こうだ。

--ここらって、昔はハト、たくさんいましたよねえ。いなくなっちゃったんですか？
「いやー、増えた増えた！　減りゃしないよー。100羽ぐらいで群れになってるもん」
--？　でもいないですよ？
「上、うえ！」
--わーー！

おじさんがほうきで指す先を見ると、木の枝にビッシリのハトだ。さらに芸術劇場の屋根にも大量にいた！　以前の浅草寺みたいになってる。そうそうそうそう、こんな感じだったんだよ。浅草！

おじさんの話によると、ちょっとでもエサをまくとブワーーーーっと下に集まってきて、食べ終わるとすぐに木の枝や屋根の上に戻るんだそう。

上野公園とは全く違う増え方をしている。

代官山ではさらに不思議なことになっていた。池袋のように屋根や木にもハトは見られなかったのだが、ここでも掃除の方に声をかけるとハトは増えているというのだ。

「ハト？　いるよ。見てるんだよ」
--見てる？
「うん。どっかでじーっと見てるんだよ」
--（見上げるが、ハトいない）でもいないですよね。
「それが、不思議とどっかで見てるんだよね。エサをやりはじめると、すぐに集まって来るよ」

見えないが、どこかで見ている。なんだか、急にハトがホラーだ。