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特集


はっけんの水曜日
 
駐車場の脅し文句

今度は警察に聞いてみました

本当は警察署へ行って話しを聞きたいところだったのだが、なんだか単独で敵陣に踏み込むみたいな気がして結局電話で聞くことにした。それも署の目の前から。便利だ、電話。戦国時代にも電話があったら戦なんか起きなかったんじゃないだろうか。戦って結局電話で解決できるような誤解がこじれて起きてたんじゃないかと思う。

でもいくら電話とはいえ警察の方がやっぱり不動産屋さんよりも緊張する。


警察署の前から建物の中に電話しています。

警察:はい、***警察署です。
筆者:あの、ひとつ教えてもらいたいことがあるんですが。
警察:なんでしょう。

予想に反して、電話越しのおねえさんはすごくやわらかそうな声の人だった。いける、これなら何でも聞ける。

筆者:違法駐車に関することなんですが。
警察:少々お待ち下さい。

嫌な予感。

警察:はい、お電話代わりました。なんでしょう。

でた、偉い人。さっきのおねえさんに軽く聞くだけでよかったのに。声からしていかにも警察官ぽい硬い中年男性といった感じだ。一気に怖気づく。

筆者:あの、駐車場とかによく勝手に止めたら10000円とか警告がありますよね。あれってどうなんですか。
警察:(無言)

やばい。ここで切ってしまいたかったが、逆探知されていては困ると思った。今思えばされているわけがない。

筆者:いや、どうですかというか、こう、法的根拠とか払う義務とかってあるんでしょうか、ということです。
警察:ええっとね、そういう問題は警察の立ち入る話じゃないんです、もう民事上の問題なんでね。そこに10000円って書かれているのならその地主さんがそれだけの価値があるって思ってるわけだし、払うことになるんでしょうかね。不服があるのなら双方に弁護士立てて争うことになるでしょうね。

なんか話が大きくなってきた。なんだ弁護士って。裁判ってことか。

筆者:要するに警察はノータッチということですか。
警察:いやね、ノータッチというか、警察では処理できない問題だって言ってるの。
筆者:例えば駐禁のキップ切ったりしてもらえないんですか。
警察:切れないですね。公道じゃないし。注意は出来るけど、罰することは出来ないです。

少しむっとされたような口調だったので、ことを荒らげないように話をまるめて早々に電話を切った。よかった、署に踏み込んでいなくて。

ちなみに公道の場合、駐車違反は一般の場所で1点減点、罰金15000円。交差点や横断歩道など、法的に止めてはいけないとされているところに止めるとさらに厳しく2点減点、罰金18000円とのこと。すごい高いではないか。それを考えると勝手に人の駐車場に止めてしまって10000円徴収される方がまだましな気がする。いや、もちろんだめなんですよ勝手に止めては。

効果はありそうですが根拠はありません

まとめるとこいうことだ。

・駐車禁止の脅し文句は地主さんの判断で金額や罰則が決められている
・そこに法的根拠はない
・罰則に不満のある場合は弁護士立てて争ってください
・警察に行っても無駄です

確かに脅し文句は貼られているだけでちゃんと管理されている場所っぽくて止めるのがはばかれる。そういう点で効果はあるとは思うが、あくまでも内容は自己責任で、ということみたいです。さて、うちの駐車場どうしよう。

 

実は警察の人に叱られました


警察署の前から署内に電話をかけていた時、二人組みの私服の警察官らしき人が近づいてきた。

「で、あなたは何してるの」

筆者はそのとき一人だったため、デジカメを三脚に固定してセルフで写真を撮りながら電話をしていたのだ、警察署の前で。そりゃ疑われる。

「いえ、あの個人的に警察に電話している絵が欲しくて」
「許可はあるの」
「ないです」

そのまま署内へ連れて行かれそうになったが、へらへら笑いながらごめんなさいとか言ってごまかした。実は警察署で写真を撮って叱られたのはこれで2度目だ。最初はコネタの撮影をしていて叱られてボツった。みなさんも警察署の写真を撮りたいときにはちゃんと許可を得ましょう。そうしないと車のナンバーとか控えられます。




 

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