重くてもて担げないみこし
次も深川です。富岡八幡にはルビー2010個、ダイヤ7個を埋め込んだ御神輿がある。
平成3年に佐川急便の会長が奉納した。その翌年に佐川急便事件が発覚するのだがまあそれはおいておいて、バブルらしいキラキラの御輿である。
豪華に作りすぎて重量が4.5トンあるため、実際に担ぐことができないのだという。いちど撮影のために担いだけど「重すぎで歩いてるみたいでかっこわるかった」そうだ。
下町名物、近所のおじさん登場
「かっこわるかった」とは御輿の前で話していたおじさんの弁。どうやら毎日ここに立って解説しているらしい。以下、おじさんのコメント。
・「町おこしみたいなものでさ。その通りにはなったよ。みんなガラスに顔くっつけてダイヤ見てるからな!」(この瞬間、ガラスに顔をつけていた見物客、みんなガラスから顔を離す)
・「このガラスがじゃまでさあ、写真撮ると御神輿が四つ切りになっちゃうだろ。雑誌とか新聞は八幡さまにいくらか包んでガラスを開けてもらうんだよ!」
・「いまは秋祭りのシーズン。都内でいちばん祭りが多いのは世田谷なんだよ。意外だろ。」
・(「近所にお住まいなんですか?」という僕の質問に対して。) ……うん、そう。
なぜか僕の質問にはあまり答えてくれないおじさんだが、御輿への無償の愛を感じる。
というか下町にはこういう人がほんとうに多い。誰にでも話しかける人。
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