国内最大規模のクリーニング工場ってどんなとこ?
白洋舎といえば、言わずと知れた日本最大規模のクリーニングチェーン。東京支店は東京23区(川崎市の一部も含む)の約1/3から2/3のエリアをカバーしている。そこから集まってくる衣類を担う多摩川工場は日本一(そして世界でも最大級)のクリーニング工場である。それはもうどえらいことになってるに違いない。
東京ドーム○個分の敷地で、見たこともない大きさの洗濯ドラムがぐるぐるまわってる……。ベルトコンベアから無尽蔵に流れ出す衣類、そんな妄想を抱きながら、いざ大田区にある現場へ向かう。
東急多摩川線の下丸子駅から歩くこと5分強、もう少し歩けば多摩川を越えて川崎市へ入るぞってぐらいのところにある多摩川工場。確かにそこそこ大きな敷地だが、先述のような妄想を抱いていた僕にとっては、意外と普通だなって雰囲気だ。僕が今まで見てきたいろんな現場の中で、一番近い雰囲気といえば大型スーパーのバックヤード(従業員の作業場)に近い雰囲気だ。とにかく人が多く、みんなさまざまな作業を行っている。
工場は5階建てのビルになっていて、各階でさまざまな作業が行われているので、すべて足せばかなり広大な工場になる。しかし各階ごとにフロアが別れているので、工場特有の圧迫感、巨大感はない。町工場の進化系といった雰囲気だ。
担当者のかたと一緒に工場を巡る。
経営企画室係長の阿武さんと工場課長の大橋さんが案内してくれました。ちなみにこの日、デイリーポータルからは僕だけ。途中まで同行する予定だった林さんは税務署に呼ばれて来れないとのことでした。どうやら税金納め忘れてたみたいです。変な道
具で遊んでる暇があったら(こんな道具とか)(あんな道具とか)その辺のとこきちっとしといてくださいよ、もう(笑)。
僕一人に対して二人も同行してくれるなんてなんだか申し訳ないな。手厚い待遇にどぎまぎする。
梅田「よろしくお願いします」
阿武・大橋「こちらこそよろしくお願いします」
梅田「工場内はわりと人が多いですね」
阿武「クリーニングはどれだけ技術が進んでも人が関わらないとできない作業なんです」
梅田「なるほど、人間じゃないとできない繊細な技術が必要ってことですか」
阿武「そうですね。ベルトコンベアの工場とはまた違う雰囲気ですね」
大橋「ではさっそく5Fから順番に案内させていただきます」
5F、保管庫。
大橋「保管庫です。シーズンオフの衣類(今はコートなど)を管理している倉庫ですね。この他の場所にも更に大きな保管場所があるのですが、ここだけでもかなりの衣服が保管されています」
阿武「衣類は温度と湿気に弱いので常に温度・湿度は常に適した範囲で調節しています」
おびただしい数のコート、毛皮類に圧倒される僕。東京中の冬服が夏の暑い時期にここで眠っているわけだ。衣類のいびきが聞こえてきそうな、そんな雰囲気だ。
梅田「この保管庫は、お客様が着ない間保管してあるわけですか?」
阿武「ええ、コート、スーツ、背広類は春と秋にクリーニングと同時にご指名いただければ200円程度で預かります。サービス期間外や毛皮など更にデリケートな管理が必要なものはもう少しお値段がかかります」
大橋「着ない間預けておけば部屋もすっきりして便利ですよ」
梅田「なるほど、僕の部屋は狭いから確かに重宝しそうです」
日本人の国民性としてはやはりクリーニングがすきなんだろうか?気になったので聞いてみた。
阿武「クリーニングが好きというか、日本は土地柄高温多湿なため、こういったサービスが必要になってくるんでしょうね」
なるほど、ひとつ勉強になった。今度友達に話そう。
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