協力者、あっさり去る
手伝ってくれていた藤原の友達は水泳大会の応援に行ってしまった。きょうは写真とるだけのつもりだったが、手伝わないわけにはいかない。なにしろ藤原ひとりだし。
今回、藤原は I という友人に手伝いを頼みたかったのだが、彼は文化祭に向けてクレイアニメを作っているため忙しいのだという。
「 I とはいっしょに歩きタバスコの写真とか撮ったのに」
歩きタバスコ?
「千代田区は歩きタバコが禁止だって言うんで、タバスコはどうかなと思って……」(いちおう写真載せておきます)。
かつてはいっしょに無意味な写真を撮って遊んでいたふたりが、ひとりはクレイアニメというまっとうなクリエイティブに進み、片方はモテるためにでかい頭を作っている。後者はあきらかに分からなくなっている。
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