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特集


ちしきの金曜日
 
ボタンに魅せられて

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ボタン押しに来ました
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入場の券売機からしてボタン

●ボタンの殿堂・国立科学博物館

 さらなるボタンの多様性を求めて訪れたのは、上野にある国立科学博物館。科学にまつわる貴重な展示品が多く所蔵してある博物館だ。

 見学者に科学の楽しさをわかりやすく味わってもらうためにいろいろな工夫がしてあるが、そのインターフェイスの多くはボタンだ。私も子供の頃に訪れて、とにかく連打していた覚えがある。

 とにかく押しまくったあの日の記憶。もう私にとってはボタン博物館と言ってしまってもいい。

 そんな思いを胸に、間違った目的で久しぶりにやってきた科学博物館。入場券を買おうとすると早速ボタンの登場だ。ずらっと並んだボタンに迫られると、1人で来たのに見栄をはって6人用のボタンを押してしまいそうにもなる。

 街には自由に押せないボタンがあふれる中、ここには押されることを待っているボタンたちがたくさんあるはずだ。科学そっちのけで、とにかくボタンを押してみたい。

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 ずらっと並んだボタンたちがいかにも科学博物館らしい1枚。鮮やかな黄色やその丸さが見るものを押すことにいざなう。
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 左のボタンを押した例。展示物の小さなランプが光るだけという地味な展開。全てのボタンにそんなに大きなドラマがあるわけではない。
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 何の説明のない名もなきボタンだが、押してみればわかる。フェロモンについてのビデオが始まる、フェロモンボタンなのだ。
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 見学者に押されすぎたのか、「おやすみちゅうです」の表示をされてしまった例。押されるばかりのボタンにも、こうした休息は必要だろう。
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 観光地でよく見かける記念メダル販売機。ボタンは押せる、メダルは出てくるで、子供の心をわしづかみにして離さない。
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 むやみに押されることを避けるために想定された表示例。人はたとえそれがボタンでなくても、とにかく押したがるということの表れだ。

●言われなくてもわかってる

 用を足しに入ったトイレの洗面所でも出会ったのはボタンだった。でっぱり具合といい、金属の冷たい輝きといい、かなり魅力的なボタン。押し応えも心地よさそうだ。

 特徴的なのはボタン自身に「PUSH」と刻み込んであること。

 英語で「押せ」という意味だ。そんなことは知っている。押せばせっけんが出てくるんだろう。何を今さらそんなわかりきったことを、と、毒づきたくなる例でもある。

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押してくれと自ら叫ぶボタン

 

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