●続々と登場するガラクタたち

　錆びた釘を手にしてちょっとめげた私だが、まだまだビーチは広い。機械の性能を確かめられただけでもいいと気を取り直し、再調査。

　やはりほどなく機械が反応！今度こそ…。

　相変わらず期待だけは高く持って砂を掘り返してふるってみたが、出てきたのは「木の実スパイス」と書かれた小袋。

　どこかで見覚えがある。これは確か、インスタントラーメンについてくるやつだ。

　確かにアルミでできている袋だから金属ではあるわけだが、それにしてもこのがっかり感。いくらなんでも探知しすぎだよ。

　意気消沈しつつも調査を続けてみたが、出てくるのはガラクタばかり。

　中には「おまえほんとに金属なのか」と疑いたくなるようなものも発掘。すでに元がなんなのかわからないものもあり、何がここまで彼を追い詰めたのかとさえ思う。

●意外なものに反応！

　出てくるものはクズばかり。ダメな空気が漂いはじめる中、販売サイトの人に電話で聞いた「夏に海の家が建つあたりはいろいろとみつかりやすい」という情報を思い出した。そうだ、むやみにやるのではなく、そうした要素を考慮することも必要だろう。

　…そう思ったのはいいのだが、どこら辺に海の家が建っていたのか見当がつかない。

　夏の間ビーチに背を向けていたことがこんな形として裏目に出るとは。トレジャーハントにはそうした積み重ねが必要だったのか。

　さまざまな思いがよぎる中、意外なものに反応。タマネギが転がってるではないか！

　いや、反応したのは私本人であって、探知機が反応したわけではない。探知機は別に関係なく、勝手に見つけてるだけだ。

　それにしても憂うべきは危険なものも海岸には埋まっているという状況。掘り当ててしまったものについてはしかるべく処分をして、今度は外房に比べて波のおだやかな内房の海水浴場を目指してみた。