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特集


エキサイティング火曜日
 
恥ずかしい紙で和紙を作る

なんだかかつお節に見えてきた。
紙をアイロンがけするのって、特殊な状況だ。

意外に単純な工程

8.普通紙で挟み、アイロンで乾かしてできあがり

タオルでよく水気を切り、そうっとはがしていくと、ちゃんと繊維がからみあった和紙になっている!感動だが、工程としては意外と単純だ。もちろん芸術品に仕上げるのは並大抵ではなさそうだ、ということはわかる。

アイロンがけするうちにできていく紙を見て、昔「うんち展」で買った、動物のフンからできた紙を思い出した。風合いが似ている。そうか、フンからもこうやって紙を作れるのだな。いや、私は作らないが。

昔いた会社で、大量に不要な紙が出る場合は「溶解液」につけて処分していた。その現場は見たことはないが、その溶けた紙で和紙を作ってはどうか。あいさつ状はそれで出すとか。社内完結リサイクルだ。紙すき職人を雇って。

ではできあがった紙を見てください。

 


赤ペンの一部はさすがににじんで判読できなくなっているが、成績表は見事に再生した。スカイハイのイズコの気分だ。

そういえば食べ物漫画「美味しんぼ」で、失踪した紙すき名人が、世話になっていながら不義理をしてきた富豪に紙を介して再会する話がある。富豪は彼をしかりつつ、後始末はすべてやってあるから帰って紙をすけ、という。

私もぜひ後始末をしてもらいたいものだ。とりあえずはこれで母にでも手紙を書こうと思う。「不義理をお許しください、これが成績表でした」と。


 

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