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特集


ロマンの木曜日
 
パラッパラッパーを作った人と…



パラッパラッパーグッズが並ぶ ウンジャマラミーのペーパークラフト

パラッパ、ウンジャマラミー、ビブリボン……。松浦さんが手掛けたゲームのキャラクターたちで溢れるオフィス。もうそこは松浦ワールドだ。

応接に通されるとすぐ、この世界の創造者、松浦さんがやって来た。


松浦雅也氏

「一番最初から、パラッパラッパーって書いた企画書を持ってプレゼンしました」
パラッパラッパーというネーミングは企画の立ち上がり以前から松浦さんの頭にあったという。
そのパラッパラッパ−という企画を形にするため、シナリオライターの伊藤ガビン氏やイラストレーターのロドニー氏らとチームを組み、プロジェクトを立ち上げた。

「パラッパをやっていて一番面白かったのがミーティングです。とにかくミーティングをずっと録音する。シナリオに沿って絵作りや音作りを決めるにあたって、ミーティングの場で出た台詞や音を録音して、それをネタにするんです」
松浦さんとガビンさんでストーリーを検討する場に、J-Wave等で活躍中のDJリュウさんなどにも同席してもらい
「悪ガキが2人ファーストフード店に乱入して来ます、そういう時、英語でどう言うの?」
と松浦さんたちがリュウさんに聞く、するとリュウさんが英語で答え、それを録音。
「ミーティングでリュウさんが言ってくれた台詞が全部そのまま素材になる。ライブ感のあるミーティングというか、そこからもう始まっていたんです」
そういうミーティングを繰り返す事により、お話の部分が何分くらいあって、どこにどういう音楽が必要か、見えやすかったという。


DJリュウさんは玉ねぎ先生の声もやっている

「パラッパラッパ−は、お話自体が音楽的なんです。日本のお芝居って行間が多過ぎて見る側に考えさせ過ぎる傾向があるんじゃないか、と。それは善し悪しの問題ではないのですが、ゲームの中では、ゲームをやる事自体が一番重要な作業だと思ってるので、そこにあまり複雑なストーリーはいらなくて、サラッと伝える事が大事なんです」

スミ「そのサラッと伝える感覚が音楽的という事ですね」
松浦さん「そうです」

それだ!
サラッとあの写真の事も伝えればいいのだ。極めて音楽的に。

スミ「あの……」
松浦さん「だから、音楽的な構成になっているものは、ややこしい事言っててもサラッと流れてくれるんですよ」
スミ「な、なるほど……」


が、がんばれ

スミ「そもそも、松浦さんが音楽からゲームに移行したキッカケというのは?」
松浦さん「PSY・S(サイズ)をやるもっと前、1980年くらいに大借金をしてフェアライトっていうサンプリングマシンを買ったんです」
オーストラリア製のそのマシンは8ビットのコンピューターを搭載した当時の最先端で、ちなみに値段は1500万円、今の価値では4、5000万円程か。
松浦さん「家が買えるくらいの値段だったと思います」
大富豪のご子息という事ではない。とにかくそのサンプリングマシンを手に入れたかった。

「僕はハングリーな人間じゃないという思うんです。だからその分、大きな負荷をかけないと駄目なんです」
1500万円という大きな負荷を背負い、その借金を返済するため、フェアライトを使って楽曲を作る仕事に専念する。
「半年で600曲作りました」

そしてある時、松浦さんはアミューズメントパークのゲートで自分の作った曲を耳にする。自分の作った楽曲の受け取られ方をコントロール出来ない、という状況に気付いてしまう。
そして、
「やりたいことをやろう」
とPSY・S(サイズ)を結成する。

「何回も聞き入ってもらえる音楽、そういうものをPSY・S(サイズ)では追求していましたが、一方で電子楽器での遊びも、凄い面白い事だったんですよね」
サンプリングされたものをリピートする面白さ、というものを感じていた松浦さんは、その楽しさを、もっとみんなに分かりやすく伝えられないものだろうか、と常に考えていた。

つまりそこに、パラッパラッパ−の発想の源がある。


大きな負荷が必要なんです

大きな負荷を与えて自分を奮い立たせる。
そんなストイックな話を聞いた後に、「いやあ、実は、お見せしたい写真が……」
なんて言えない。

もう少し様子を見て切り出す事にして、松浦さんには開発現場を案内していただいた。



 

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