'97年の受賞者と僕たちのポーズが酷似している。
というか、僕たちが真似をしたのだ。去年と同じポーズで写らないといけない、と信じ込んでいる純朴な青年2人。という設定で撮影したのだが、今、こうして並べて見ると何て失礼な事をしたのだろう、という後悔の念が耐えない。
ましてや5年後、お仕事をご一緒させていただく事になろうとは……。
松浦さんの話を聞いた後、この写真の件についてちゃんと説明しないといけない。
あれは、決して悪意ではないという事を。
ミクロ楽団のプロジェクトが進行している間、ずっと言えずにいたこの思い、必ず伝えなくては。
強い使命感に駆られ、僕は七音社さんのドアを押した。
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