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特集


フェティッシュの日曜日
ハイテンション田舎暮らし
なんで目を出っ張らせるんだろう


僕が独立した後、父は東京の家を売り、宮崎に引っ越した。

リタイア後の田舎暮らし。雑誌「サライ」の世界である。自然の中で畑仕事をしたりそばを打ったり、男の夢だ。

の、はずがなんだかちょっと父の田舎暮らしは様子が違う。彫刻を量産したり、大量のニワトリを飼ったり、巨大なタンクに水をためたり。その過剰な暮らしぶりを見てきました。(text by 林 雄司


全景

ロケーション

父の家は携帯が圏外だ。ケーブルテレビの会社にも

「そこには今後もいきません」

と言われたようなところにある。野生のシカが畑の農作物を食べてしまうのが問題になっている。上水道はきているが、父は井戸水を使っている(下水はある)。

そこで自給自足を目指して住んでいる。

 

父の愛車
なんでだよ

愛車、予備のエンジンつき

数年前、父はベンツを20万で買った。その値段の秘密は、エンジンがないから。ガワだけである。エンジンは別に買って乗っている。プラモデル感覚。

ガワだけベンツで、エンジンはベンツじゃないんじゃないのか?と僕がからかうと、父は少し怒り気味に

「なに言ってんだ、その証拠にほら」

と物置にある機械を見せた。

「予備のエンジンだ」

証拠どころか、なんでエンジンが2個あるのだ。父はインスタントコーヒーからプリンタのインクまで必ず2個ずつ買う人なのだが、エンジンまで2個買っていたとは。

このベンツに乗せてもらうと異様に速く、やっぱりエンジンは別物なんじゃないのかという疑問は残る。というか、はたして車検とか大丈夫なんだろうか。

 


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