「うなずきロボット」
ロボットの後ろで人がマイクで喋っているブースを発見。 「えっ?いいの?」 ボイスチェンジャーで声を変えてはいるが、そんなネタバレみたいなデモンストレーションでいいのか?
説明を受けると、人の喋り声に対して反応する事が、このロボット「セディア」の凄い所なのだそうだ。 人の喋りに合わせた口パクが出来るので、このデモのように人の代わりに喋らせる事も出来れば、その逆に、人の喋りを聞いて絶妙のタイミングでうなずく事も出来る。
究極の聞き上手ロボット、それがインタロボット社のセディアなのだ。
マイクを使ってセディアを操っているのは、インタロボット社技術担当の仲氏。
「もーもたろうさん、ももたろうさん」
セディアが仲氏の歌に反応してパクパクしている。 普段は技術者として開発に係わる仲さんも、こういうイベントの時にはマイクを使ってセディアを動かさないといけない。
「間をもたせないといけないので、なぞなぞ本とか買ってネタを集めたりしています」 「桃太郎の歌は?」 「会社が岡山にあるもので……」
セディアと仲氏、2人セットで哀愁1ポイントゲット。
そんなセディアの隣にはうなずきロボットの別バージョンSAKURAがいる。 「うなずき」技術の生みの親、岡山県立大学の渡辺教授がマイク越しに熱心に「うなずき」の原理を説明している。
お母さんの語りかけと、それに反応する赤ちゃんの動きにヒントを得て、お互いのリズムが影響し合う「引き込み」現象の数学モデルを考案されたそうだ。 その数学モデルを応用したものがセディアであり、SAKURAでもある。
渡辺教授が身振り手振りを交えて説明する事に、いちいちうなずくSAKURA3体。 そのうなずきトリオぶりにも充分哀愁が漂っていた。
この表情でうなずく