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とても難しい問題ですね。
加湿器は、タンクに水が入っていれさえすれば、それ以外の条件に左右されることなく加湿できるのに対し、除湿器は、空気中の湿度が0になった場合それ以上除湿できない、ということを考えると、アクティブな加湿器対パッシブな除湿器、という立場になります。しかし加湿器が加湿をしている以上、湿度が0になることはないわけで、いつかは加湿器のタンクが空になることを考えれば、最後の時点で動いているのは除湿器、と言えますね。とは言え加湿なくては除湿もなし。この勝負、引き分けでいいのではないでしょうか。
問題はここからです。
どんなにがんばっても、加湿器は加湿、除湿器は除湿の役割しか果たせません。それに対して、ダムは(1)洪水の調節、(2)川の流量の維持、(3)農業用水の供給、(4)水道用水の供給、(5)工業用水の供給、(6)発電と、最大で6つもの役割を持っています。
これはもうダムの圧勝と言っていいでしょう。
ちなみに、それぞれの役割はアルファベット1文字であらわすことができ、洪水調節をF、川の流量の維持をN、農業用水をA、上水道用水をW、工業用水をI、発電をPと表記します。したがって、ダムの用途を専門的にあらわすときには、たとえばFNWPとかFAといった感じに表記します。
そして、全国でも数少ない、選ばれしダムにしか与えられていない役割全部盛り、FNAWIPという称号のダムこそ、洪水調節を行い各種用水も供給する、まさにキングダムとして崇められる存在です。
このFNAWIPのキングダムは、雨を降らし太陽が照りつける、まさにその存在が加湿器であり除湿器でもある地球に対して、洪水調節を行い各種用水を供給するという、地球を相手に戦う存在と言えるでしょう。
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