五目感がすごい「ミネストローネ」
そもそも「ミネストローネ」という食べ物の存在は昔から知ってはいるのに、なぜか僕にはミネストローネを食した記憶がない。「母がよく作ってくれたミネストローネ」という記憶も「昔付き合っていた彼女と行ったあの店のミネストローネ」なんて記憶もない。僕には語るべきミネストローネの思い出が皆無なのだ。だからこのレビューを良きミネストローネとの思い出にしたいと思う。
しかし、僕は大変なことに気付いてしまった。缶の裏部分に「カレーもできる!」なんて書いてあったのだ。これでは僕の脳内はカレー色に染まってしまう。せっかくのミネストローネとのファーストコンタクトが「カレー」の一言で覆されてしまうとは、カレーは相変わらず日本男児を惑わせる。「カレーパウダーを混ぜるとカレーになる」とキャンベルは公式に記載していたのだが、カレーパウダーなんてものがキッチンにない僕は、仕方なくレトルトカレーとミネストローネを混ぜてみた。
どうしよう、ミネストローネがいなくなった。というより、そもそも僕はミネストローネを知らないので、最初からそこにいないのだ。物事を定義する際、そのものを知っているか否かということは非常に重要となる。僕はカレーを知ってはいるがミネストローネを知らないが故に、これはミネストローネではなくカレーだと定義している。愛を知らぬものは愛を定義することができないのも、また然りだ。簡単に言えば、五目感漂うカレーが出来た、という感じです。購入価格 188円メーカー:キャンベル(エヒタ)
( 2012/04/29 12:00:00 )