苦味のない安心の味「デミグラスソース」

今度は特選ではないハインツのデミグラスソースである。ハインツってデミグラスソースを出しているくらいだからフランスの会社だと思ったら、本社はアメリカなんですね。そういえばハインツといえばケチャップか。

特選に比べてだいぶ色が薄くなったデミグラスソースを舐めてみると、苦手な苦味が全然なく、お子様な私の舌に馴染みのある味だ。特選が純然たる西洋料理だとすると、こっちは日本育ちの洋食の味といえるかもしれない。洋楽よりもJ-POPっぽい味。

原材料を確認してみると、一番最初にブイヨンとあった。ブイヨンってなんだろうと調べたら、洋風のダシ汁のようだ。ということは、デミグラスソースって、めんつゆみたいなものなのだろうか。

デミグラスソースが日本におけるめんつゆだと考えると、いろいろと合点がいく。ビーフシチューは肉じゃがだし、パスタのソースに使うのも、めんつゆなんだから当然だろう。

この苦くないデミグラスソースを使ってハヤシライスを作ってみた。さっきの「デミグラスソース＝洋風めんつゆ説」でいえば、牛肉とタマネギをめんつゆで煮たものなので、洋風牛丼となる。

ハインツのサイトに載っていたカフェ・ステュディオという人気カフェのシェフが考案したレシピを参考にしたのだが、材料にリンゴジュースや蜂蜜を使っているためか、なかなか甘さが強調されており、見事によその家の家庭料理というべき味に仕上がった。

赤だしの味噌汁や味噌煮込みうどんを食べた時みたいな衝撃（どっちも名古屋だ）。我が家にはこういった味のボキャブラリーはないけれど、よその家庭だったらありえるという感じ。海外の料理ではなく、国内のどこかで親しまれている味。

岡山にはドミカツ丼といって、ドミグラスソースの掛かったカツ丼があるらしいので、どこかの地方で「はい、ドミ牛丼！」と、これが出てくる日がくるかもしれない。

購入価格 278円
メーカー：ハインツ

（玉置豊）

( 2012/05/03 22:00:00 )