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クラブ活動
 

毒部
伊藤健史 たった数ミリグラムで幾人もの人間を殺傷できる猛毒を持つ超危険動物から、単に不快なだけの虫まで、我々の周囲では多種多様な有毒生物が生を謳歌している。
そんな妖しく、かっこいい、時に癒される毒の生き物達を紹介する事によって、WEB2.0もソーシャルネットワークも確かに素晴らしいけれども、世の中には「毒」という切り口もあるんじゃないだろうかというささやかなライフスタイル提案ができたらと思う。
それにしてもなんといういかがわしい名の部活動だ。親が見ていなくてほんとうによかった。 (伊藤健史

原宿毒蛇事件

原宿毒蛇事件
ブームスラング。アフリカ大陸に住む。動きも速く、致命的な毒を持つ危険なヘビ。グラサンみたいな目が恐い。

【原宿毒蛇事件概要】2008年7月15日、東京の原宿駅近くのマンションで猛毒ヘビのトウブグリーンマンバに咬まれたと119番通報があり、41歳の男性が病院に運ばれた。

男性は一時、重篤な状態に陥ったがなんとか回復、そして動物愛護法違反で逮捕された。その後の調べで、なんと彼は自宅のマンションで51匹もの毒ヘビを飼育していた事が判明。

原宿毒蛇事件
パフアダー。こちらもアフリカ大陸の最強クラス毒蛇。ていうかアフリカすごいな..ってそれを原宿のマンションに結集してどうするのだ。

写真のブームスラングやパフアダーの他にも、世界最強の毒へビといわれるブラックマンバや毒を相手の顔に吹きかける事ができるクロクビドクフキコブラ、毒の強さなら最強クラスのニューギニアタイパンなど、名だたる毒ヘビ達がクレープやラフォーレなどには目もくれぬ(勝手な想像)毒ヘビマニアによって、原宿の一室で育まれていたのである。

飼い主は逮捕され、当然、これらのヘビは押収となったわけだが、それではこの毒ヘビ達は何処へ行ったのか。

殺傷処分にも国外追放にもならず、群馬県藪塚にある蛇専門の研究施設、日本蛇族学術研究所、またの名をジャパン・スネーク・センターで飼育・展示される運命となったのである。

二度と繰り返されてはならない、痛ましい事件の象徴として。必要以上に過剰な目印と共に。

原宿毒蛇事件
手錠。身体構造上、最も蛇と縁遠いビジュアルである。展示ケースに付いているこのカードが目印だ。

( 2012/03/29 11:00:00 )



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