日本最恐の毒蛇。「男はつらいよ」TVドラマ版の最終回で、我が国が誇るフーテンである寅さんこと車寅次郎の命を奪ったのもこのヘビである。まあ別にハブが浅草に襲来した訳ではなく、寅さんの方からわざわざ彼のホームグラウンドへ出向いていったのだから自業自得なのだが。
前述のマムシと同じ「出血毒」という種類の毒を持ち、咬まれた箇所は出血して何倍にも腫れ上がり、ひどい時には筋肉組織が壊死するという、見た目にも恐ろしい症状を引き起こす。
沖縄県では、「ハブ咬傷防止運動月間」が設定されるなど、猛毒ヘビと恐れられる一方で、人々との生活との関わりも深く、ハブを原料とした膏薬や酒、健康食品なども造られている。 地方によっては半神格化されており、沖縄教育出版より出版された「おきなわ医療の言い伝え〜医学的迷信を考える」によると「妊婦の夫がハブを殺すと骨のない子が生まれる」という壮絶な言い伝えも存在するようだ。
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