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毒部
伊藤健史 たった数ミリグラムで幾人もの人間を殺傷できる猛毒を持つ超危険動物から、単に不快なだけの虫まで、我々の周囲では多種多様な有毒生物が生を謳歌している。
そんな妖しく、かっこいい、時に癒される毒の生き物達を紹介する事によって、WEB2.0もソーシャルネットワークも確かに素晴らしいけれども、世の中には「毒」という切り口もあるんじゃないだろうかというささやかなライフスタイル提案ができたらと思う。
それにしてもなんといういかがわしい名の部活動だ。親が見ていなくてほんとうによかった。 (伊藤健史

マムシ

マムシ
悪い顔だ。悪い柄だ。私がサウナの経営者だったら敷居をまたいだ瞬間に通報だ。そんな予定ないが。

ハブと並び称される、日本で一番ポピュラーな毒ヘビ。
咬まれて死亡する率はそれほど高くないが、毒の強さは実はハブより強い。
ネズミで実験したところ、ハブ毒の5分の1程の量で死んだという。ちなみに、先に紹介した海の生物と比べると、ミノカサゴと同程度の強さ(人間の致死量8〜9mg程)となり、フグやスベスベマンジュウガニはあんな牧歌的なビジュアルをしておいてこれより遥かに強い毒を持つ。マムシの記事で何だがやっぱりすごいなあ、海の毒。

攻撃をする時に飛びかかってくると言われているが、それは本当だ。ただ、私が遭遇した時は飛びかかるというほど躍動美を感じるものではなかった。かま首を持ち上げていったん縮めたずんぐりむっくりの体を、重たそうに、出来の悪いマジックハンドみたいにのたっと伸ばして、到底届かないかわいらしいジャンプをした後に、きまり悪そうに草むらに消えていった。
「なんか本調子じゃねえんだよな〜」とありもしないポテンシャルをにおわせながらしょっちゅう同じ言い訳をしているダメ社員みたいな感じだった。

でも実際すごく危険なやつので、見つけたらくれぐれも近寄らないでいただきたい。

マムシ
子マムシ。まだあどけないがするどい目つきに片鱗が。グレる一歩手前、鉄棒の蹴あがりの授業をさぼりはじめた頃か。

( 2012/03/25 11:00:00 )



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