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毒部
伊藤健史 たった数ミリグラムで幾人もの人間を殺傷できる猛毒を持つ超危険動物から、単に不快なだけの虫まで、我々の周囲では多種多様な有毒生物が生を謳歌している。
そんな妖しく、かっこいい、時に癒される毒の生き物達を紹介する事によって、WEB2.0もソーシャルネットワークも確かに素晴らしいけれども、世の中には「毒」という切り口もあるんじゃないだろうかというささやかなライフスタイル提案ができたらと思う。
それにしてもなんといういかがわしい名の部活動だ。親が見ていなくてほんとうによかった。 (伊藤健史

カメムシ

カメムシ
アカスジカメムシ。スター・ウォーズのダース・モールはこの虫からインスパイアされた(嘘)

つかんだり刺激を与えたりすると体から悪臭を発する化学兵器系昆虫。
この臭いは敵からの防御の為と考えられてきたが、実は用途がはっきりしないらしい。
天敵と一緒にすると、臭いを発しても効かずに咬み殺されるくせに、密閉した容器の中ではその臭いで自らが死んでしまう。つまり、たいして威力はないけど最悪自害できる程度の武器だという事か。なにその意味無し毒、チャドクガ以下じゃん。

しかし、1匹がこの臭いを出すと、近くにいるカメムシが身を隠したりする事も知られており、警報の役割をしているという説もある。「くさいぞ、逃げろ!」「くさい俺の事はいいから早く!」ってなんか嫌だが、当人達にとっては逼迫したコミュニケーションなのだろう。

大学生の頃、ゼミの合宿で宿泊所に入ると臭いがひどく、「カメムシがいるぞ!」と注意したら、私以外のメンバー(全員都心育ち)に「なにそれ」と言われ、都会の人間に対する劣等感を強くした。今思うとあれは東京の大学生活で浮かれていた私だけに送られた「お前は厚木の山育ちだという事を忘れるな」というメッセージだったのかもしれない。

カメムシ
サシガメの仲間。サシというだけあって刺します。もうカメから離れたほうがいいんじゃないかと思う。

( 2012/03/08 11:51:00 )



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