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クラブ活動
 

毒部
伊藤健史 たった数ミリグラムで幾人もの人間を殺傷できる猛毒を持つ超危険動物から、単に不快なだけの虫まで、我々の周囲では多種多様な有毒生物が生を謳歌している。
そんな妖しく、かっこいい、時に癒される毒の生き物達を紹介する事によって、WEB2.0もソーシャルネットワークも確かに素晴らしいけれども、世の中には「毒」という切り口もあるんじゃないだろうかというささやかなライフスタイル提案ができたらと思う。
それにしてもなんといういかがわしい名の部活動だ。親が見ていなくてほんとうによかった。 (伊藤健史

タガメ

タガメ
「水中のギャング」とも呼ばれる。もはやスケールが大きいのか小さいのかわからない。

里山の田んぼに潜むプレデター。日本最大の水生昆虫である。農薬の影響などによりその数は激減し、今や絶滅危惧種。
カエルや魚など、普通は虫を食べる側の生き物を捕らえ、針のような口を刺し、麻痺毒と消化液を送り込んで肉を液状に溶かしてから、1〜2時間かけてちゅうちゅう吸い込むという、今まで餌になってきた昆虫達の恨みを晴らすかのような残虐な方法で食べてしまう。

泳ぎは下手で、本当に水中でやっていく気があるのか問いただしたくなる程なので、見つけさえすれば簡単に捕まえる事ができるが、咬まれるとそうとう痛む上に毒の影響でなかなか腫れがひかず苦しむ事になるので十分な注意が必要である。

タガメ
レイバンのサングラス。この口で筋肉注射まがいの攻撃を仕掛けてきます。

ちなみにこのタガメは栃木県某所の棚田で見つけたのだが、その時、草刈りに来ていたおばあちゃんが昔の話や他にタガメがいそうな場所など、身振り手振りを加えながらお話してくれた。
とてもためになったのだけど、鎌を手に持ったままびゅんびゅか腕を振るのですごく怖かったのをおぼえている。

( 2012/03/07 11:59:00 )



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