カンタリジンは人間の致死量がわずか30mgともいわれる猛毒で、中国では古来よりツチハンミョウの一種から毒薬が作られ、要人の暗殺等に使われた。 江戸時代の初め頃、漢方医学の伝来と共に日本にも伝わったのだが、その際に間違えてこの無毒のハンミョウが使われていたという。 忍者が政敵の若様に必殺の毒を盛ったつもりが翌朝もピンピンして剣を振っており、上司から始末書の提出を課せられ、担当を外されるみたいな悲劇(何が)があちらこちらで起っていたりしたのだろうか。こんなちっぽけな虫が与えたであろう日本史への影響の大きさを思わずにはいられないエピソードだ。
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