太った。
2〜3年ぶりに体重計に乗ったのだけれど、最後に測った時より8キロも太っていた。お金はむしろないので、食生活は決して豪華ではない。運動不足から来る太っただろうか。

以前は職場に自転車で通っていた。
毎日自転車をこいで通勤し、会社からもらえる電車代をそのまま収入にするズルさをみせていたのだ。だから、嫌でも運動することになったのだけれど、今は終日家にいるので、自転車通勤はなく、かといってサイクリングをしたりするわけではないので、不健康に順調に太った結果が8キロということになるだろう。もちろん他にも原因はある。たとえば、あまりお金が無いことだ。

貧乏は太るという格言もある。
なぜだか知れないけれど、貧乏は太るのだ。これは僕だけが言っているのではなく、他の人が言っているのも何度か聞いたことがある。なぜ貧乏が太るのかは分からないが、カロリーと腹持ちを重視した食生活になるからだろうと推測する。OLが愛するヘルシーでオシャレな食事とは正反対なのだ。何にでも天カスを多用する。本体である天は食べないのに、カスばかり食べるのだ。

ツナ缶の油もそうだ。
客観的に考えてみたのだけれど、働いていたころの方がしっかりと油をきっていたと思う。今も一応油をきるという姿勢は見せるけれど、見せるだけだ。あきらかに油よきれるな、と思っている。油をきるのは常識だから、常識がある人のふりをしつつ、本当はほとんどきっていないのだ。油をより体内にいれようとしているのだ。きるふりをするのは、常識人でいたいからだ。誰も見ていないのに。

心が貧しくなるのもある。
お金がなくなると心も貧しくなる。そのため「食べられる時に食べなきゃ」と思い、おごりだと言われると、繁殖期の動物が異性を求めるように、執拗に貪欲に食べ物を求め、胃袋に流し込む。割り勘だと少食だ。ハムスターの一食分くらいしか食べない。

でも、そんな感じで太れるのは幸せなことだと思う。
貧乏で体重が減りどんどんと痩せて行くのはどう考えても不幸だ。しかし僕はその逆。どんどんと太っているのだ。それはとても幸せなことな気がする。幸せ太りりとはこのことなんだと合点がいった。

そして、「鮭いくら」も僕を幸せ太りへと導いてくれた。
鮭ご飯の中にイクラが入っている豪華な豪華な親子おにぎりで、いくらでも食べられそうな程に美味。海苔の香ばしさもいい仕事をしている。いつまでも変わらぬ味でいて欲しいと願ってやまない、おにぎりだった。 ( 2010/12/14 21:01:00 )