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飛行機と股割り

飛行機と股割り
雪だ〜

いま福岡空港にいる。外は雪が舞っている。本日、福岡は雪である。飛行機がキチンと羽田を目指して飛んでくれるのか心配だったけれど、空港に来てみると20分遅れではあるけれど飛んでくるのだそうだ。

搭乗手続きをすると、ほぼ席が埋まっていまして3人席の真ん中なら空いています、と係りの女性がパソコンと睨めっこをしながら言った。僕は「あ〜ぁ」と心の中で思う。僕は窓側がいいのだ。新幹線も飛行機も、窓から流れる景色を見るのが好きなのだ。だから残念に思っていたら、その女性が、背もたれは倒れませんが非常口の窓側なら空いております、と続ける。僕は大喜びで「ぜひ!」と頼み無事窓側の席を手に入れた。

チケットと一緒に「非常口座席のお客様へのお願い」という紙を渡された。そこには万が一の場合は援助のお願いをすることがありますと書かれている。具体的には『脱出シュート下において後から降下るる他のお客様を援助すること』とか『「遠くに逃げて」のように速やかに機体から離れて避難するように声をかけること』とかと指示が出されている。僕は初めて非常口席に座るのでこれがプレッシャーなのだ。

外は雪が降っている。滑ったりしないだろうか。いま、僕の目の前には窓があってそれは外の世界が全く見えないくらいに結露している。これと一緒のことがコックピットで起きたりしないだろうか? パイロットが布巾的なものを忘れて「前が見えない」的なことにならないだろうか? その結果、非常口を使うような場面になったりしないだろうか?

そんな時、僕は他の人が逃げる援助が出来るだろうか。おそらく、僕は一番に脱出シュートを使いそのまま逃げてしまうと思う。しかし、すごい倍率の顕微鏡を使っても見つけられないような責任感もあるので、逃げながら「遠くに逃げて」と叫ぶとは思う。

そんなドキドキと戦いながら飛行機を待っている。この原稿がアップされる頃、僕は無事東京の地にいるだろうか?

さて、股割りだけれど、雪で股割りどころではなかった。寒さで体がカチカチで全然股が開かないのだ。しかし一応、本日も股割りに励んだ。 ( 2010/01/13 21:00:00 )




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