出発なくしてゴールなし
港に戻るまでの間、漬けた魚に海風をたっぷりと当ててやれば、自家製干物の完成だ。アジを漬けた汁は、ペットボトルに移してクーラーボックスで冷やし、釣果と一緒に大切に持ち帰る。この時点ではただの干物なので、魚も漬け汁も、くさやの匂いなんかまるでしない。しかし、この汁を何度も繰り返し使うことで、あの独特の匂いと味が湧き上がってくると信じている。しかし私はくさやというものを、まだ食べたことがないのだった。 ( 2009/12/10 02:31:00 )