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鏡と股割り

鏡と股割り
割れろと願いながら股割り

鏡を買いに100円ショップに行った。
女子高生が電車の中で前髪を直すのに使うあの小さい鏡が欲しかったのだ。我が家にはユニットバスに鏡がひとつあるだけでそのほかに鏡がない。僕は目薬を差す時に鏡を見ないとうまく差せないのだけれど、寒くなったこの時期、ユニットバスに行くのが億劫だったので鏡を買おうと思ったのだ。

しかし、恥ずかしい。100円ショップに入り鏡が置いてある棚の前に立つことすら恥ずかしいのだ。店員さんやお客さんから「この人に鏡が必要なの?」「でも、鏡買ってるわよ」みたいに思われているのではないかと考えてしまいその場で崩れ落ちそうになる。でも、鏡が欲しい。なので、勇気を出して鏡を手に取り、必要なかったが一緒にマイナスドライバーを持ってレジに行った。「マイナスドライバー」を一緒に買えば、何かの修理に鏡を使うのではと思われると考えたのだ。六角レンチの方がより専門性がある気がしたが、それは以前マニキュアを買ったときに購入済だった。とにかく恥ずかしかった。

また店員さんも私服のような格好をしているオシャレな洋服屋も恥ずかしい。いつだったか知人の女性とそういうお店に入った。彼女は僕の前を歩き「これかわいい」と言いながらマフラー(ストールと言うらしいが僕には違いが分からない)を見たりしている。僕はなれない店内をきょろきょろしながら彼女の少し後ろを歩く。

しばらくすると知らないカップルの女性が「すみません…ってどこにあります?」と彼女に声をかけた。彼女のことを店員だと思ったのだ。いや、彼女の後ろに僕がいたじゃないかと思う。いくら私服の店員でも男が金魚のフンのようについてくる店員はいないだろうと思うが、事実として彼女は店員に間違われた。しかも、彼女は「それだったら…」と答えている。あのカップルの女性には僕は何に見えていたのだろう。いろいろと恥ずかしくてたまらなかった。

さて股割り部はあと1回の更新でとりあえず終了だ。恥ずかしくない結果になるようにと、本日も股割りに励んだ。 ( 2009/11/29 21:00:00 )




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