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桃と股割り

桃と股割り
寒いし痛い

上京して2週間、僕は初めて丸の内線に乗った。時間帯が平日の昼間だったこともあって車内は僕をいれても5人くらいでガラガラだった。電車が駅を出て走り出し、少しすると、僕の斜め前に座っていた20代中盤くらいのスーツを着た綺麗な女性が桃を食べ始めた。

電車の中で桃を食べるのか! と僕は少し驚きながら彼女を見ると、目が合って「君も食べる?」と自分が何口か齧った桃を僕に差し出した。上京したての僕は「東京は怖い!」と怯えながらとなりの車両に移動した。

この出来事は今も夜布団に入るとたまに思い出し、あの時の自分にがっかりする。それはこの女性が、目が少し虚ろだったことを除けば、これ以上にないくらいに僕の好みだったのだ。なぜあの時の僕は「ぜひ!」と桃を一口もらわなかったのだろうと思う。今の僕は器が大きいので顔さえよければ他のことは我慢できる。それがあの時の僕はできなかったのだ。彼女の桃をぜひ齧りたかったと今でも思う。

さて股割りだけれど、こちらは痛さを我慢できない。痛いのだ。しかし、180度開脚を目指して、本日も股割りに励んだ。 ( 2009/11/19 21:00:00 )




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