知人と飲みに行った。 飲み始めて1時間が過ぎたあたりで「お前、何食ってもうまい! って言ってないか?」と知人が言う。少し酔った頭で僕は過去の食事風景を思い浮かべる。その結果、確かに僕は何を食べてもうまいと言っていた。
別にまずいものを我慢して食べて、お世辞で「うまい!」と言っているわけではない。本当に美味しいと思い「うまい!」と言っているのだ。逆に僕がまずいと思ったものがあるか考えたが何一つ思いつかなかった。何を食べても僕は「うまい!」と言っている。舌が鈍いのだろうか?
知人は「幸せだな」と続ける。確かにその通りだ。きっと吉兆のお通しも和民のお通しも僕にとっては同じくらい美味しいのだと思う。なんて安上がりなのだろう。
いつだったか家族でお鍋を食べていて、僕と父が「この牛肉うまいね」「牛肉はやっぱいいな」みたいな会話をしていたことがあった。すると隣で母が、可哀そうなものを見たかのような目で諭すように「豚肉よ」と言った。弟の軽蔑のまなざしを僕は忘れない。だって、牛肉の味がしたのだ。
さて、股割りだけれどこちらはまずい。全然割れない。まずいな〜と思いつつ、本日も股割りに励んだ。 ( 2009/11/09 21:00:00 )
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