何年か前の冬の到来をひしひしと感じる11月のことだった。僕は大学の実習か何かで知り合った女の子とメールをしていた。彼女はやっぱり綺麗で、一度学食で昼食を食べた時は、いつもの一番安いC定食が一番高いA定食に感じられるようなすばらしい時間だった。(たとえが悪いが本当に美しい女性だった)
僕は彼女に「来週の土曜日ヒマ?」と遊びに誘うメールを打った。果たして返信は来るのかと思っていたら、彼女から「厚着したいから、12月じゃダメ?」と返信がきた。
僕はファッションに詳しくないが、やはり寒い時期のほうがオシャレの幅が広がるのだと思った。彼女は僕とより綺麗な格好をして一緒に遊びに行きたいのだと。別にさらに寒くなってからもう一度遊びに行ってもいいのだけれどとも思ったが、その奥ゆかしさが可愛かった。
12月になり僕はもう一度、彼女にメールを打った。彼女から「来年じゃダメ、厚着したいし」という何かの片手間に打ったような返信が来た。その年の12月は僕にとって十分に寒かった。でも、彼女は青森出身だったので、東京の12月はまだ暑いのかもしれない、と無理やりポジティブに考えた。
数日後、大学内で彼女がとてもセンスのいい温かそうな格好をしているのを見た。やっぱり「厚着がしたい」は断りのメールだったのだ。僕はそれ以来彼女にメールを打たなかった。
さて股割りだけれど寒い。外でやると最初に決めたのがまずかった。本当に最近は寒い。厚着が必要だと思いつつ、本日も股割りに励んだ。 ( 2009/11/08 21:00:00 )
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