水曜は朝から雨が降ったので雨乞いはお休み。天気予報を見るかぎり今日もそのまま雨降りかと思われたが、朝起きると雨は止んでいた。よし、雨乞いだ。


　今日の雨乞いは、てるてる坊主シリーズ第三弾にして完結編、「てるてる坊主に模様を描く」だ。これまで「逆さづり」「泣き顔」と続いてきたこのシリーズだが、いい加減坊主さんがかわいそうなので、今日はお礼の意味もこめておしゃれをしてもらうことにする。飴と鞭というやつだ。雨だけに。


　さてこの「てるてる坊主に模様を書くと雨」、例によってインターネットで検索してもそんな記述は一切見つからなかった。これも泣き顔坊主と同じく、昔、母親に聞いた話だ。そのかわり検索で結構出てくるのが「てるてる坊主を黒くすると雨」。模様を描くのも黒くするのも、どちらも衣装に墨を入れているわけで、結果的にてるてる坊主を純白の清楚なイメージから引きずり下ろしていることには変わりはない。てるてる坊主の恨みを買うことだろう。あ、飴のつもりがいつの間にか鞭になってしまった。


　慣れた手つきでてるてる坊主を作り、それを広げる。なんだかどこかで見たことがあるような姿になった。今回の模様はおしゃれなストライプにした。チェックより線の数が半分で済むのでおしゃれだし、ボーダーより直線的で書きやすいのでおしゃれだからだ。スカート（袈裟？）部分にマジックで模様を書き込む。布地がペン先にまとわり付き、スムーズに直線が引けない。ストライプがいちいち水墨画の竹みたいになる。


　やっとのことで描きおわり、あとは首を結んで坊主の完成。うーん。この衣装は、飴か鞭かでいうと・・・どう見ても鞭だ。ただでさえボロ布で作られたてるてる坊主なのに、不器用な線がよりいっそうのみすぼらしさを醸し出している。悪気はなかったし、よかれと思ってやったことなのだが。なんだか最後まで、こいつにはいい思いをさせてやれなかったな。そんなことを思いながら、坊主を物干し竿にくくりつけた。

かわのよろいにマジック１本という装備ではぐれメタルに挑む	途切れ途切れの線がみすぼらしさを加速する