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自販機

自販機

自販機のすきまに小銭を入れればジュースが落ちてくる。


かつて小銭の代わりに500ウォンを入れるという犯罪が流行った。
自販機の管理をしているおばちゃんからすれば「なんじゃいね!」という話である。
しかしあの500ウォン、間違って入れた過失の者は何割かいるのだろうか。
善意の募金感覚で入れた者もいるかもしれない。
それはひどい話だ。


すきまにはガムを詰めるという悪質ないたずらも思い出される。


しかしこのすきまはみんなが利用する公共のすきまである。
ガムでも詰めようものならひっぱたかれる。
それどころか社会的信用さえも失うだろう。
ひっぱたかれ、なじられ、育ちを責められ、親の顔を見たがられ、謝ったところで、頭が高いと怒鳴られ、土下座でもしようものなら、踏みつけられ、そのままずぶずぶと地面にめりこんでいくのがオチである。


地面にめりこんで道路化する、道路公団からすればありがたい話ではあろうが、いざ自分が、ということになればいやなものだ。
道路太郎と名づけられその土地の神話化するかもしれない。
道路大好き道路太郎は、村を洪水から救い出し、最後はお母さんを追って、道路になるのだ。
山やタワーなどのシンボルめいたものでなく、道路になるというのが地味で良い。


ところで道路太郎というのは道路公団あたりで流通される書類見本の名前記入欄に書かれていそうな名前であるが、これが神話からきているとは自分も驚いた。
長々と書いたが道路化したくなければガムを詰めるな、というのが本当のところだろう。


しかしずぶずぶと地面にめりこんでいく時にはどんなことを考えるのだろう。
やけに重い足だな、とか思うのだろうか。
それとも単に「びっくりする」だけなのだろうか。


いずれにせよ何も生まれない話である。 ( 2007/01/12 12:00:00 )




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