外食でも積極的に味わいたい食器のズレ
食器を求めてやってきたのは、台東区の合羽橋道具街。飲食業用の道具を扱う店がたくさん並ぶ通りだ。
今回探しているのは「いかにも○○」という食器。ならば一般向けの食器店より、プロを相手にしている店の方が見つけやすいと思ってやってきたわけだ。
さすがにそうした街だけあって、普通の店では売っていないような食器が何種類も並んでいる。飲食店でよく見かけるような食器の値段がわかるというのも面白い。
プロ相手がメインと言っても、多くの店で一般客に一つずつ売ってくれる。いくつかここで入手していこう。
さて、いくつか食器を購入した。家に帰って食器とずれた食べ物を入れるところだが、そういえば以前、食事をした店で食器がずれていたこと があったのを思い出した。
ここからならそれほど遠くない。あの時、妙に思った感じを味わいに再び行ってみよう。
やってきたのは西日暮里駅の近くにある「MAY2」というミャンマー料理のお店。マンションの2階にあり、ドアもマンションのものそのままなので、少々入りづらい感じもある。
店内はお店用に改装してあるものの、いかにもマンションといったベランダがあったりして、いい感じに人んち風。デート向きではな いかもしれないが、ドメスティックな雰囲気は妙に落ち着きを感じる。
そしてこの店でまた面白いのがメニューの名前。カタカナ書きになってこそいるものの、現地の言葉のまま容赦なく書いてあるので、初見ではうまく読めない。心の中でたどたどしく音読してやっと読める。
ただ、「ウェチャンマサイカオスェ定食」と読んだところでさっぱりわからないのがまた面白い。写真と日本語での説明も紙にはあるのだが、現地読みのメニュー名のインパクトが強くてなかなかそれらが結びつかないのだ。
こうした強烈な異国情緒に包まれながらも、違和感を感じるところがある。
置いてある食器がなんだか和風なのだ。
普通の定食屋というか、もっと言えば自宅っぽい。店員さんはもちろんミャンマーの方なのだが、この部分だけが急に日本。
再びメニューに目を移すとやっぱりミャンマー。このギャップがプラスの意味で妙な気持ちにさせる。
発音も料理としての内容も、どれもこれも興味深いメニュー。今回は前回来たときに食べておいしかったチキンカレーのディナーセットを頼んでみよう。