アメリカV.S温泉
温泉街にもマックくらいはあるかもしれないが、せっかく温泉に来たならその土地の名物料理が食べたくなるものだ。そこをあえてハンバーガーをチョイスするあたり、逆に通という感じがしなくもない。
ここが温泉地のマクドナルドっぽく見えるかはさておき、分かったのは風呂桶の意外な利便性。トレーより安定感があり、コーヒーをこぼす心配もない。
風呂桶が便利なのはいいことだが、困ったことにマクドナルドがまったく温泉に見えない。
浴衣のおっさんひとりではとても打ち消すことができないほどマクドナルドは思った以上のアメリカンだった。
ここで撮影係の編集部・安藤さんにも浴衣を着てもらい、より温泉濃度を濃くしてみた。だが、これでも残念ながらまだ温泉より後ろのアメリカが勝っている。
安藤さんの浴衣が温泉というより盆踊りのそれに近いことも原因かもしれない。
では、手前に風呂桶を置いてみたらどうか?
ということで「温泉情緒」というものの正体はほぼ浴衣によって占められているというのが、僕の結論である。浴衣さえあればいつでもどこでも温泉情緒を堪能することができる。
だが温泉には効能とかそこでしか味わえない名物料理とか、情緒を感じること以外の魅力がたくさんあることも事実なので、もちろん行ったほうが楽しいのは間違いない(と、いちおうフォローしておきます)。