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ちしきの金曜日
 
温泉旅情の正体は、ほぼ浴衣


 

芸能人が浴衣で温泉街をぶらぶら。旅番組でよく目にするシーンだ。阿藤快や中尾彬が浴衣でぶらつく温泉街のロケーションに旅情をそそられ「ああ、温泉行きたいな」という気持ちを抱く人も多いだろう。スーツを脱ぎ捨て、忙しい日常から非日常へトリップしたいと思わせる「画の強さ」がある。

そんな温泉街へのたびごころを誘う要素として欠かせないのが「浴衣」ではないだろうか。もし阿藤快が浴衣ではなくダウンジャケットを着ていたら、温泉街らしさは半減するだろう。そうなるとむしろ浴衣が全てなんじゃないかとすら思う。

つまり、浴衣を着て歩けばどんな場所でも温泉に見えてしまうんじゃないかと思うのだ。早速、試してみよう。

榎並 紀行



どんな場所も温泉にしてしまう浴衣の威力

温泉街を温泉街たらしめる大部分は「浴衣」ではないかという疑惑。今回はそれを検証したい。浴衣を着れば普通の街角が温泉になるのだろうか。

まずは以下の写真をご覧いただきたい。





どれもいずれ劣らぬ温泉情緒漂う風景だと思う。

だが、じつはこの中にひとつだけ本当は温泉じゃない写真が含まれているのだがお分かりだろうか?


これ、ノット温泉

この写真は温泉地でもなんでもない都内某所で撮影したものだ。和風の店構えの前で浴衣を着ることで、偽りの温泉情緒を醸し出すことができていると思う。

次は2択問題です。どっちが温泉でしょう?



温泉ライクなノット温泉

左はれっきとした歴史ある温泉地の写真なのだが、パっと見、温泉街だと認識しやすいのは右のノット温泉写真(撮影場所:東京都大田区)のほうだと思う。やはり浴衣効果は普通の街角に旅情をもたらしてくれる。

だが、通行人が通ると温泉情緒は急激に薄まる

このように、普通の街を温泉地風に見せるノウハウ(といっても浴衣を着るだけですが)があれば、お金がなくてなかなか温泉に行けない僕でも、楽しい温泉旅行のアルバムを作ることができる。

そんな偽りの思い出に、虚しさがないといったら嘘になる。だが、そもそも思い出の80%くらいは虚構だという気もする。当時はけっこうツライことがあっても時間が経つと脳内で脚色されて「楽しい思い出」になってたりすることが多いだろう。なら脚色100%の思い出のほうがむしろ清々しい。


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