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ロマンの木曜日
 
御茶の水分水路ツアー

ツタの絡む出口

再び分水路に戻って、神殿の場所を過ぎるとまもなく御茶の水分水路は終わりになる。その出口は水道橋駅前だ。ツタの絡む、こちらも美しい光景だ。神殿か!

ちなみに分水路の出口は、上流側を呑口、下流側を吐口という。水を飲んで、中を通して、下流から吐くからだろう。ぜひ覚えておきたいポイントだが、問題はこの知識を人生で次にいつ使うかということだ。


神殿か!

それはさておき、これで神田川の航行可能な分水路についてはついに制覇したことになる。いや、うれしい。御茶の水側は区間が長いこともあって腰が引けて、いままで入ろうとすらしたことがなかったんだよな。ちなみに水道橋より西側の分水路についてはこの記事などをごらんください。

 

長年の謎をついに解決

最後に、個人的にずーっと気になっていた点を確かめさせてもらうことができた。

ややこしいのでささっというと、5年前に最初に水道橋分水路にもぐったときに、水路の北側にもう一本水路があるのを知った。その水路は東側で水道橋の神殿みたいな出口に通じてるはずだと確信していたが、前回の探検でもそれを確認することはできなかった。全然ささっといえてないが、とにかくそれだけ気になっていたのだ。

で、今回それを確認できたのだ!うれしい。

さっきのツタの神殿をさらに西に進むと、天井がどんどん低くなってもう手が届こうかというくらいになる。正直まっくらだし超こわい。

しかし水路の南側(神田川に近い側)に見えてきたのは・・。


石坂さんによると、これは水門なのだ。間に板を落として、水流を遮断する。

例のあの謎の扉だ!あの扉を水道橋側から来て眺めるという夢がついに叶ったのだ。あまりに個人的すぎて何が嬉しいんだかサッパリ伝わってないかもしれないが、とにかくうれしい。これで水道橋分水路の2つの水路と御茶の水分水路についてはそのつながりが完全に分かった。

ちなみに水道橋分水路がこんなふうに並行して走っている形式は暗渠二連というらしく、これもぜひ覚えておきたい。人生で次にいつ使うかを気にすることはない。そんなのは些細なことだ。

まとめ

東京水路をゆくという著書もある石坂さん。やはり自分の船を持って長年東京近郊を航行してきた行動力と知識量は半端じゃない。タモリ倶楽部にでるべきはやっぱり石坂さんだったのだ。もうそこにはこだわってないはずなのに、また書いちゃいました。

あとは、もしも心残りがあるとすると、江戸川橋と高田馬場の分水路に、やっぱり一度は入ってみたい・・。でも船ではいけないんですよね。浅過ぎて。なんとかならないかな。


川の本に参加しました

水路をゆくという本が出ました。多くの部分をじつは石坂さんが書いているんですが、ぼくもちょこっとだけ書きました(暗渠についてです)。当サイトライターの大山さんの写真も載ってますよ。種明かしをすると、今回石坂さんとぼくを引き合わせてくれたのも、この記事中の多くの写真を撮ったのも、編集のOさんだったりするのでした。ありがたや。


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