分水路の入口をさがそう
御茶ノ水駅をすぎて、秋葉原の万世橋をくぐったところに、分水路の入口があった。
→地図
お茶の水分水路と書かれている。写真だと分かりづらいけれど、入口の天井の水面からの高さは2mくらい。低すぎてこのボートでは入れないため、ここは見合わせる。
「お茶の水分水路」。低すぎて入れない。
神田川で出会った動物たち。これはカメ。ぼくたちのボートから逃げようと必死で壁をのぼっていた。
そして水道橋の近くにも入口を発見。
ここは地上の道路脇からツタが垂れていて、なんだか自然の洞窟っぽい。すごくかっこいいのだけど、いろいろ検討した結果、ここもやはりやめておくことになった。
次回、もし機会があればぜひ入ってみたい。
最初に見つけた分水路に入る
そういうわけで、最初の分水路入口に戻ってきた。
渡辺さんの心配されていた、水面から天井への高さ、および川底から水面への高さもとくに問題がないようだ。
じつは百戦錬磨の渡辺さんも、この水路に入ってみたことはないらしい。ほとんど歩くような速さで、慎重に入口へ進む。
法律上の問題と、危険性について
法律上は、分水路に入ること自体に問題はありません。川の上はたとえていうと公道のようなもので、ボートを運転する場合に免許は必要なものの、立ち入り自体に制限はないのだそうです。
ただし、分水路はもともと立ち入りを想定して作られたものでないため、たとえば地上の地図にあたる海図は作られていません。そのため、潮の具合と水位を慎重に判断しないと、入ったが最後、出られなくなってしまう可能性もあります(上記のお茶の水分水路のように)。また内部は非常に暗く、5m先をみることもできません。
分水路に入るということは、そういう危険を伴うということでもあります。真似をすることはおすすめしませんし、もしも同様のことをされる場合は、かならず専門家のアドバイスを受けることをおすすめします。
中は本当にまっくらだ
上の写真を見ると、奥のほうには明かりがなくて、先がまったく見えないのが分かる。
そして下の写真は、入口から20mほど入ったところから奥の方を撮ったもの。明るさを調整していないので、単にまっくらな画像にみえる。
これだけだとあんまりなので、画像処理ソフトで明るさを調整してみたのが次の写真。
水路が微妙に左にカーブしていて、奥のほうになにやら柱っぽいものが何本か立っているのが見える。
なんだあれは。さっそく近づいてみよう。
柱の向こうにはまだ別の水路があるみたいだ。
なんだかワクワクしてきた。暗くて怖いけど、向こう側に行ってみたい。どんなふうになってるんだろう。
ゴムボートに乗り換える
ただし、天井の高さの関係で、このボートでは柱のあいだをくぐることはできなさそうだ。
それよりなにより、今回準備したライトでは、光量が不足していて、これ以上さきに進むのは危険とのこと。
というわけで、残念ながらモーターボートでこれ以上すすむのは中止し、あらためて用意したゴムボートとハロゲンライトで、この先を一人で進んでいくことにした。
えっちらおっちらと漕いで行くのも、また冒険ぽくていい。
ふたたび柱の地点までやってきた。
見ると、向こう側にもおなじような水路が通っているらしい。2車線道路のようなものか。さっそく見に行ってみることにしよう。
ちなみに用意したハロゲンライトは45分でバッテリーが切れてしまうらしい。予備の手持ちライトもあるけど、とにかく今回は明かりが生命線だ。
慎重に、しかし長居をしないように進む。