本日のNo.1

ゴールのない迷路として

この白い模様を迷路に見立て、柄の中で迷ってみるのはどうだろう。しかもこの迷路、ゴールがない。さあ、どうしよう。

ネクタイの先っちょに行けばゴールな！そんな風に40代の課長が宣言したとする。しかしその背後から50代の部長が出てきて、ゴールなどない！とひっくり返す。

そう、大人ネクタイにゴールなどない。ゴールが決まった瞬間に迷路も時間つぶしも終わりを迎えてしまうのだ。

そしてネクタイ迷路は永久迷路となる。数々の中年サラリーマンがネクタイの中から出てこれないという。そんな噂がまことしやかに囁かれている。

感心しすぎてみるのはどうだろう

いっそのこと原点に立ち返ってよくこんな物を人間は作れたよな、と感心してみるのはどうだろう。

宇宙開発の最新テクノロジーに感心してみるのもいいが、ネクタイ作ったなんてすごいよなともっと前の時点の感動をしてみるのがいい。

だって首にしめるんだよ？だって水色に青色に紺色なんだよ？だって白でこんなにいっぱい模様が載ってるんだよ？

すべて「それがなんなのかはわかんないんだけど」とつけることで、より希薄な時間を過ごすことができる。

動物探しとして

しかしこの模様は何なんだろう？レースのカーテンでこういうものがあったような…一体この柄は何を意味しているのだろう。

意味探しというネクタイ柄時間つぶしにおけるマスターピースもここでは有効だ。これはX染色体だろうか…これはY染色体？隣はカマボコ？カタツムリもいるぞ？VSってなんだ？対決ってことか？

つ、つぶれる。時間が右から左にずんずん流れてく。この動物探しの恐ろしいところは探すうえに答えがない。一つ一つがウォーリーを探せであると同時に、ウォーリーって誰？でもあるのだ。

私は一体何をしているのだろうか？この終わりない旅路はどこへ向かっているのか？大人ネクタイは人生の深淵に触れさせてくれる。

ネクタイがいっぱいあると枕になる

意味のなさが悠久の時を生む

例えばネクタイに新聞記事が書かれていたとすれば、いい時間つぶしになるだろうか？しかしそれは、もって30分といったところだろう。スマートフォンでするメールチェックなどのちょっとした仕事もそうだ。全部に意味があって、ゴールがある。

しかしネクタイのおっちゃん柄はちがう。意味がないので答えもない。そこにあるのはただの深みなのだ。この深みを読みといていけば、一生涯の仕事とだってなりうるのではないだろうか？時給ゼロ円だけど。

おまけ「私が思うサラリーマンの出勤風景」

サラリーマンは会社で寝る

ゆっくり起き上がるサラリーマン

そろそろ出勤時間だ、サラリーマン

起床だ、サラリーマン

手探りで一本をつかみとって

今日のネクタイは、これだ！

お気に入りの一本を首にまいて

ワハハハ、出勤！

シュッ、出勤！これぞ出勤！（私はあんまり出勤したことがないのでこういう感じなのではないかと思っている）