アトリエのような工場内
応接室を抜けて作業をする部屋へと移動すると、そこは洋画のアトリエみたいな場所だった。秘密基地みたいで居心地がいい。予想以上にアナログな空間。部屋全体から、「すべて手作業で作っています!」というオーラが漂っている。
作業台の上には、食品サンプルの材料となるビニール、彩色するための絵具類、作りかけのから揚げなどが所狭しと並んでいる。
サンプル作りと料理作り、似ている部分もあるけれど、やっぱり別のものだなと納得させられる作業環境。マメちゃんは「料理よりもサンプル作りの方が好き」なのだそうだ。たぶんここの社員は全員そのタイプなのだろう。
さっき長尾さんから伺ってはいたけれど、食品サンプルって本当に手作業で一つずつ作っているんだね。一つ一つが商品というより作品のようだ。
働いている職人さんはマメちゃん含め、文化系の素敵な女性ばかりなので、女子だけの美術部みたいな独特の華やかさがある。職人仕事なので長尾さんタイプの人だらけだと思っていたのでとても意外だ。