35年前の流行を追う
35年前にはどんなカルチャーが流行っていたのだろうか。
僕は子供の頃、ドリフターズが好きだったのだが、それも10歳くらいの頃の話だ。生まれたときに流れていた音楽なんてさすがに覚えてはいない。
35年前のヒット曲を探すため、中古レコード店にやってきた。
もちろんCDなんてなかった時代。いったいどんな音楽が流行っていたのか。
店頭に置かれたダンボール箱から70年代のレコードをあさると、そのほとんどが100円で売られていた。35年の歴史が100円なのだ。いいのだろうか。
調べてみると僕の生まれた1975年にはたくさんのヒット曲が生まれていた。およげ!たいやきくん、サボテンの花、なごり雪なんかがそうだ。どれも今でもカラオケなんかで歌われるヒット曲だ。
レコードの山から70年代のものを抜き出してみると、西城秀樹が立て続けにヒットを飛ばしていたこともわかった。そういえばうちの母も好きだった。
同年代のレコードジャケットを見ていくと、みな一様にパンタロンを履いていた。そういえば若い頃の父の写真を見たことがあるが、やはり白いパンタロンを履いていた気がする。今では絶対履かない。そう考えると35年は長い。
アンティークカメラはどうか
35年前の機械はどうだろう。
クラシックカメラの世界は60年、70年前とかのカメラが現役で使われていたりする場所なので、35年なんてまだ赤ちゃんみたいなものなのかもしれない。
同い年カメラはどんな形をしているのか。
僕の生まれた1975年という年は、ライカというカメラ会社が50周年記念モデルというのを出した年だった。75年ですでに50周年というのはうかつに手を出せない感じの重さがある。
都内で何軒かカメラ屋を回って、この50周年記念モデルを見つけることができた。金属製のボディーは傷も少なく、現役どころか丁寧にコレクションされてきた風格さえ漂う。
運命を感じたのだが、8万円したので買えなかった。買って帰ったら確実に妻からは誕生日を祝ってもらえなかっただろう。
35年という歳月は、レコードをCDに、フィルムカメラをデジタルカメラに変えていった。人が一人生まれておっさんになっていくまでに、世の中はめまぐるしく変化したのだ。
最後に、建物見ていきます。