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ロマンの木曜日
 
リッツでフルコース

次はパスタ。そういえばさっきから生地をこねて、うどんくらいの太さのパスタを作っていたのが気になっていました。もちろん生地の中には粉リッツが配合されているのでしょう。


粉リッツの入った生地を細長くこねて
これがこうなりました

リッツがアルデンテへ
プロのあおりで仕上げへ!

手打ちパスタを鍋に入れたとたん「すごい油!」とシェフが思わず声を出したほど、粉リッツは油を含んでいたようです。隣のフライパンで作っているパスタソースの中にゆで汁を入れると「どんどんトロみがつく!勝手に乳化する!」。どうやらふつうのパスタとはだいぶ勝手が違うようです。果たしてうまく仕上がるでしょうか。


パスタ:

リッツを練り込んだ手打ちパスタ・ピチ
魚介のソース


焼うどんじゃなくてパスタですよ

手打ちパスタが独特の存在感を放っていますが、香りは強烈にうまそうです。ちなみに具はアンチョビ、イカ、ホタテ、甘エビという豪華版。

さっそく食べてみると、パスタはもちもち!そしてソースは魚介のうまみが凝縮されて超うまい!太めのパスタにソースがよく絡んでガツガツ食べられます。でも、リッツの味はパンチの強いソースに隠れてしまってよく分かりません。もっと正直に言うと「このソースでふつうのパスタを食べたい」。手打ちピチを作るなら、無理にリッツを練り込まなくてもいいのでは、という結論です。決してマズくはないんですけどね。


うーむ、評価が難しい
胃にずっしり来るねー

さて、いよいよメイン。さっきからテーブルの上にきれいなピンク色の豚肉が置かれて気になっていました。そしてキッチンには粉リッツが。ま、まさかメインは...!

「はい、粉リッツを衣にしてカツを揚げます」


そう言うと、豚肉の筋を切ったり
棒で叩いたりして

粉リッツをつけて
ためらいもなく揚げはじめた

クルトンの代わり、小麦粉の代わりになってきたリッツが、とうとう最後にはパン粉の代わり。僕にその発想はありませんでした。果たしてリッツはどのような衣に変身してくれるのでしょうか。


メイン:

リッツカツレツ


見た目はふつうのトンカツと区別つかない

出来上がりは見た目、香りともふつうのトンカツです。「塩胡椒とリッツの味だけで食べてほしい」という早川シェフの希望通り、添えられたレモンを軽く絞って一切れ口に運びました。うん、ぜんぜんふつうにカツだ。いや、パン粉より衣にサクサクと歯ごたえがある気がする。これはおいしいし面白い。ただ、逆にパン粉より少しだけ油を含んでいるような気もしました。あと、リッツの味は揚げたことで消えてしまったようです。

詳細は分からないですが、油を摂りたくなければパン粉、油を摂ってでも歯触りを楽しみたければ粉リッツ、というチョイスができるかも知れません。

だいぶお腹も膨れてきたところで、ついに最後のデザート。キッチンにはアイスクリームとかフルーツが用意してあって、これからどう調理されるのか楽しみです。


リッツを割ってボールへ
そこにバニラアイスとバナナ、いちごを投入

アングレーズソースという液体を皿に敷いて
あらかじめ焼いておいたクレープでアイスを包み

皿に乗せてチョコレートで装飾
なるほどそうやるのか!

デザート:

フルーツとリッツのアイスクリーム
クレープ包み


ふつうの家でこんなデザート作れたんだ

もともとがお菓子のリッツ、デザートとの相性は文句ありません。甘くて柔らかいアイスクリームやフルーツの中から固くてしょっぱいリッツが出てくる。お腹いっぱいの状態でかなり大きなデザートでしたが、まったく飽きることなく一気に食べてしまいました。クレープは難しいかも知れないけど、アイスクリームやフルーツと混ぜるだけならシェフがいなくても簡単に作れそうです。


まとめ

いろいろ工夫を凝らして「リッツづくし」のコースを作ってもらいましたが、「オンザリッツ」だけじゃなく、「リッツインザ」も十分可能性があると言えそうです。特にクルトンの代わり、パン粉の代わりはもっとさまざまな場面で追求できるのではないかと思います。

それから、また義兄からの意味不明なリクエストに対していろいろ作ってくれた早川くんには感謝します。今度は得意料理を食べさせてください。


取材うら話(3):食事中はうっかり顔が多すぎる

今回は食べている写真も数多く撮ったのですが、なんだかおいしそうな顔をしていなかったり、逆においしすぎて昇天寸前のような顔だったり、いわゆる「うっかり顔」が多すぎてほとんど使い物になりませんでした。ということは、つまり僕は食事中のかなりの時間がうっかり顔になっているということで、たとえば気になっている女の子をデートに誘うとしても食事はできないな、と思ったりしました。皆さんはどうですか、食事なしのデート。

もはやトラウマのレベル(この3倍くらいある)

 

おいしかった

というわけで、いかがでしたか。今週の「ふたたび義弟自慢」。

早川くんの作る料理はどれもおいしかったので、彼のキャリアの邪魔をしない程度に、また変な企画を持ち込みたいと思います。

この画を10年前の萩原家全員に見せたい

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