北風と太陽の理論がここにも
もちろん上記のようなアホな戸惑いを毎日繰り返しているわけではない。
しかしたまに[電源を切る]ボタンをクリックするのが遅れたとき、あのだんだんと白黒に暮れなずんで行く画面を最後まで見届けては、寂寥の想いを味わってみたりしていた。サイバー空間にふと生じた、ノスタルジア。薄れてゆく過去。残された、想い。いやいやいや。
そして、ふと考えた。このように、だんだんと色味が失われることによって、もっと寂寞な心情にひたれる壁紙写真はないだろうかと。この際、もっとノスタルジアを!ノスタルジアをちぎっては投げちぎっては投げ!ノスタルジア無双や!
「“ふと”思ったこと」を実行するには、その数十、数百倍の労力が必要になる。この一年に撮った写真を全て見返し、適当なものをピックアップせねばならなくなった。
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